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【3分で読める】儲かる場合と損する場合の小話

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心理が判断に与える影響

考えてみましょう

 頭の体操です。最初は下のQ1.でAかBを選んでみてください。

Q1.次のAかBのくじから、あなたはどちらを選びますか?
A:80%の確率で4万円もらえるが、20%の確率で何ももらえない。
B:
確実に3万円もらえる。

(出所)各種資料などから野村證券投資情報部作成

Q1.では「Aを選ぶ」という方は2割程度と少なく、「Bを選ぶ」という方は8割程度と多いようです。もらいそびれたら困りますよね。

では次に、下のQ2.をご覧ください。先ほどと同様に、CかDを選んでみてください。

Q2.次のCかDのくじから、あなたはどちらを選びますか?
C:80%の確率で4万円取られるが、20%の確率で何も取られない。
D:
確実に3万円取られる。

(出所)各種資料などから野村證券投資情報部作成

Q2.では「Cを選ぶ」という方が8割程度と多い一方、「Dを選ぶ」という方は2割程度と少ないようです。

改めて考えてみましょう

AかBかの選択と、CかDかの選択では何が違うのでしょうか?

かたや儲かる話、かたや損をする話ですが、それ以外の条件はほぼ同じです。にもかかわらず、多くの方は儲かる場合は「確実な選択肢」を、損する場合は「不確実な選択肢」を選ばれたのではないでしょうか?

なぜ損をする場合と得をする場合で逆の選択をするのでしょうか。これには人間の心理が関係すると言われています。

「儲かるなら確実に儲けたい、損をするのはなんとか避けたい」という心理が働くのです。

株式投資でも同様に、少しでも利益が出るなら売却して利益確定をしたいと考える一方で、売却して損をするくらいなら売らないという選択をするなど、売買の際に強い心理が働くようです。

ここで、Q1の例を「1回限り」と考えると、もらい損なうこともあり得ますが、仮に「100回行った場合」の平均を考えてみます。すると、Bは平均で3万円となる一方、Aは100回中80%の80回は4万円もらえ、20%の20回は何ももらえないので、もらえる金額の平均は3万2千円となります。つまり、この例では「Aを選択するのが得」となります。

それでも「いや、普通はBを選ぶよ」と思われる方もいるかもしれません。そこで、Q2のCとDの選択では、多くの方がCを選ぶことも併せて考えてみます。Q1のAと同様にCを計算をすると、平均がマイナスの3万2千円となる一方、Dの平均はマイナスの3万円です。「あれ、損がより大きいCをなぜ選んだんだろう?」と、説明に困ることになります。

このように、人間の心理が判断や決定を大きく左右させ、客観的な計算結果とは必ずしも一致するものではないことが分かります。このことは投資行為、すなわち価格が変動する資産を保有する際の考え方にも影響を与えることになります。

投資に関する様々な判断と、成長資産からのリターン獲得の精度にも大きく影響する可能性があるといえるのです。これらのことは、行動経済学の草分けで、2002年にノーベル経済学賞を受賞した心理学者・ダニエル・カーネマンらの研究結果でも明らかになっています。

編集協力:野村證券株式会社投資情報部 田中政広
編集・文責:野村ホールディングス株式会社 ファイナンシャル・ウェルビーイング室

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