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2022.09.15 NEW

サスティナブルな新素材はもう手にした?リンゴから作るレザーやバンブーティッシュも

サスティナブルな新素材はもう手にした?リンゴから作るレザーやバンブーティッシュものイメージ

持続可能な社会を目指すため、何ができるのか考えたことはあるだろうか。その答えのひとつが、環境に配慮した商品を選んで購入するサスティナブル消費やエシカル消費だ。こうした消費行動を受けて、企業は新商品の開発・提供を進めており、消費者の選択の幅は広がっている。

また、消費者の環境に配慮した商品・サービスに対する関心も高まっており、調査結果によると、約半数が持続可能な社会を目指すSDGsに好意的で、「SDGsを意識した活動はよりよい未来を構築するために不可欠である」との認識を示している(図1)。

図1:SDGsを意識した活動がよりよい未来を構築するために不可欠と考える人の割合

図1:SDGsを意識した活動がよりよい未来を構築するために不可欠と考える人の割合

「gooリサーチ」調べ 出典:NTTコム リサーチ(旧gooリサーチ)「『SDGs消費』に関する調査結果」をもとに編集部作成

全国の18歳以上の登録モニター男女1,105名を対象にしたインターネット調査。2022年3月4日~3月7日に実施。

消費者意識の高まりを受け、廃棄するリンゴやパイナップルからできた皮革素材や、竹を素材にしたティッシュやトイレットペーパーなど、これまでになかったサスティナブルな商品・サービスが登場し、普段のちょっとした買い物や行動で、社会貢献できるチャンスが広がっている。そこで今回は、どんな新商品や新サービスが登場しているのかを紹介する。

アニマルフリーの素材「ヴィーガンレザー」

動物保護に対する意識の高まりとともに使われるようになったのが、動物の革の質感や見た目を再現したアニマルフリーの革製品「ヴィーガンレザー」だ。

動物の革以外で広く使われているのは、ナイロンやポリエステル生地の上に、ポリウレタンなどの樹脂層をコーティングした合成皮革や人工皮革だが、注目したいのは植物由来のヴィーガンレザーで、リンゴやパイナップル、サボテン由来のものなどが製品化されている。加工が必要になるため製造コストがかかるが、合成皮革・人工皮革に使用されている石油原料の使用量を抑えることができることから、環境に配慮したサスティナブルな素材として注目されそうだ(図2)。

図2:植物由来のヴィーガンレザー
アップルレザー 皮革製品の加工、製造、販売会社が取り扱う、世界各国の廃棄予定リンゴの廃繊維を使用したヴィーガンレザー。加工製造時に発生する二酸化炭素も天然皮革より少ない。
サボテンレザー メキシコの企業が開発したサボテン由来のレザー素材。加工製造時に発生する温室効果ガスの排出量や水の使用量が、天然皮革より少ない。
マッシュルームレザー キノコの菌糸体部分から生まれたヴィーガンレザー。菌糸体の生育に必要なものは、水と空気とマルチング材(培地の表面を覆うもの)のみ。2週間程度の短い周期で生育できるため、安定した供給が見込まれている。
パイナップルレザー 使用用途がなく捨てられるパイナップルの葉っぱの繊維とPLA(ポリ乳酸/植物由来のデンプンや糖を原料にしたバイオマスプラスチック)を利用したヴィーガンレザー。自然環境下で分解されるため地球にやさしい。

竹を素材にしたサスティナブルな製品「バンブーアイテム」

林野庁が公開しているデータによると、2010年から2020年にかけて、1年間に東京ドーム100万個分(1個約4.7ヘクタール)の森林が伐採されている。地球温暖化を食い止めるためにも、森林の減少を防がなければならない。そこで注目されているのが、竹を材料にしたバンブーアイテムだ。スギやヒノキなどは苗木を植えてから伐採までに40年~50年かかるといわれているのに対し、成長が早い竹は3年程度で利用できる。生育に多くの肥料や水を必要とせず、環境に与える負荷が少ないといった特長もあり、木材よりサスティナブルな素材といえるだろう。

また、森林破壊の15%はトイレットペーパーの生産が原因であるとの統計結果も報告されている。そこで注目したいのが、竹パルプ100%でできたトイレットペーパーだ。適切な森林管理を認証する制度「FSC認証」の竹を使ったり、製造時に再生可能エネルギーを利用したりと、環境に配慮した製品もある。現在、トイレットペーパーの他にもティッシュやノートなど、木材の代わりに竹を活用する動きが始まっている。その他では、生育の早い竹を歯ブラシの柄に使うなど、プラスチックの代替として利用した製品も登場し、温室効果ガス排出量の増加や、マイクロプラスチックによる海洋汚染といった問題解決にも貢献できる。サスティナブルな素材への関心の高まりとともに、竹は一層重宝されるようになるだろう(図3)。

図3:竹を素材にしたサスティナブルな製品
トイレットペーパー・
ティッシュペーパー
竹パルプを使用した製品。木材パルプの使用を減らすことで森林保護に貢献できる。
竹の歯ブラシ 歯ブラシの持ち手部分に竹を使用。プラスチックの使用を減らした、サスティナブルな商品。
竹の洗濯水 天然の竹から抽出したミネラル水を使用した洗濯水。天然の素材なので、流しても環境に負荷が少ない。
竹紙のノート 竹パルプを使用したノート。木材パルプの使用を減らすことで森林保護に貢献できる。
竹のストロー 繰り返し使える竹でできたストロー。プラスチックの使用を減らすことができる。

リサイクルから一歩踏み込んだ取り組み「アップサイクル」

アップサイクルとは、本来であれば捨てられるはずのモノに新たな付加価値を持たせ、新しい製品に生まれ変わらせる、リサイクルからさらに一歩踏み込んだ取り組みだ。リユースやリサイクルなどの取り組みと比較するとまだ認知されておらず、アップサイクルに関する調査では、アップサイクルという言葉を聞いたことがある人は12.1%にとどまっている。

アップサイクル商品購入者で購入経験が多いのはアパレル、食品、雑貨などだ。アップサイクル商品には使用済みペットボトルから生まれた洋服や、加工時に廃棄される食材を利用したジャムやジェラートなどさまざまなジャンルの製品がある(図4)。それぞれのライフスタイルに合わせてお気に入りの商品を選べば、使う楽しみも味わえるだろう。

図4:アップサイクル商品の例
アパレル 使用済みペットボトルから生まれた再生PET糸を使用した洋服や靴などがさまざまなアパレルメーカーにて商品化されている。
チップスやジャムなど 無添加食品などを扱う食品宅配サービス会社では、加工時に廃棄されるナスのヘタを加工したチップスや、有機バナナの皮を活用したジャムなどの商品を提供している。
ジェラート 老舗のしょうゆメーカーは、規格外で出荷できない農産物としょうゆの製造過程で使う甘酒を活用したジェラートを製造し、販売している。
メガネフレーム 漂着したペットボトルを集め、洗浄、粉砕して成型し作られたメガネフレームが販売されている。
ストロー 大手飲料会社は、コーヒー生豆を焙煎する工程で取り除かれる薄い種皮「シルバースキン」を配合した紙ストローを開発し、運営する飲食店で使用している。

またアップサイクル商品の中でも「アップサイクル食品」は、食料廃棄問題への関心の高まりから注目されており、アップサイクルの意味を知っている人の54.4%が、アップサイクル食品が通常の商品より高い価格設定でも購入する意向を示している(図5)。

図5:アップサイクル食品の購入意向

図5:アップサイクル食品の購入意向

出典:株式会社スナックミー「アップサイクルに関する意識調査」をもとに編集部作成

全国の25歳~59歳の男女2,166名を対象にしたインターネット調査。2021年7月2日~7月9日に実施。

n=215はアップサイクルの意味を知っていると回答した人。

サスティナブルを意識した新商品・新サービスは次々と登場しており、普段のちょっとした買い物や行動を通して社会貢献ができる。興味を持った商品・サービスがあれば、手に取ってみてほしい。また、持続可能な環境や社会の実現に貢献するには、SDGs関連の企業に投資をする「ESG投資」という方法もある。資産形成しながら社会貢献できるので、興味を持った人はぜひチェックしてはいかがだろうか。

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