2017.05.08 NEW
今の仕事の先に、成功はない? キャリアパスを描くためにまず知りたい3つのポイント
成功したいなら戦略的にキャリアを積み重ねていく必要がある。
そのためには自己分析から始めよう
キャリアパスを描く必要性とは
キャリアパスとは、ある職業や職位に到達するまでの経験の積み方やその順序、必要な能力(資格)、計画のこと。あなたも会社が示すキャリアパスに準じ、日々切磋琢磨しているのではないだろうか。
しかし、ライバルよりも成功したいと考えているのであれば不十分。会社が示すキャリアパスよりさらに広い視野で自分自身でキャリアパスを描いておかなければ、今の仕事の先に成功はないだろう。キャリアパスは5年後、10年後のゴールを決め、そこから逆算で計画を立てていくことが必要になる。
ゴールに向けて確認したい3要素
自分なりのゴール設定を考えるにあたり、以下の3要素について、今の自分を確認し、何を強みにしていくか考えてみよう。
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希少性
- 他に頼める人があまりいないような希少性の高いスキルは大きな強みになる。例えば、SEで英語を話せれば、海外で事業を展開する企業のシステム関係の仕事に就ける。さらに簿記の知識が伴えば海外企業の会計システムを作ることもでき、かなり希少性が高いといえる。このようによくあるスキルでも、組み合わせることで希少性が高まる。自分にそうした希少性があるか振り返ってみよう。
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専門性
- 特定分野での実績など、専門性の高いスキルや資格は評価が高い。経理の仕事をしているなら月次の会計処理だけでなく、税務全体の知識や企業会計の知識までつきつめたい。広報ならPRプランナーやGoogle アナリティクス、校正のスキルなど。自分には、誰が見てもスペシャリストと分かる技能や資格があるだろうか。
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属人性
- 「あなたに担当してもらいたい」と、顧客から名指しで仕事を依頼されるような人は強い。例えば広告業界や金融業界、IT業界など無形サービスの業界では大きな宝となる。自分がバイネームで頼まれるようなケースはあるだろうか? 振り返ってみよう。
何を強みにしていくかを決めれば、ゴールが見えてくる。今足りない知識、資格などがあれば身に付ける、すでにもっているスキルや経験は磨くといった計画を立てることができる。それが自分で描くキャリアパスになるってくる。併せて、市場規模が大きい、もしくは、これから市場が大きく伸びていくことが見込まれる、という観点を加えるとよいだろう。
キャリアパスを描くうえでの注意点
キャリアパスを描き、その計画に沿って実行することで進捗感を感じやすくモチベーションが高まるというメリットがある。一方で、計画に縛られすぎると視野が狭くなり、キャリアの選択肢が減ることもある。
また、気を付けたいのが、そのキャリアパスが「自分に適しているかどうか」ということ。10年後のゴールをあまりに実力以上に設定すると到達できない可能性が高い。実際に自分自身がそこで楽しむことができ、継続でき、高いパフォーマンスを出せなければ意味がない。キャリアは、自分自身の仕事や人生の満足度の高めるためにあるべきだ。
世間体などは気にせずに、自分の本音でのゴールとキャリアパスを戦略的に考えてみよう。それこそが成功へのパスとなる。
- 監修:末永 雄大(すえなが ゆうた)
- キャリア・コンサルタント・アクシス株式会社 代表取締役。専門は20~30代のキャリアデザイン、IT・インターネット業界の転職支援、転職成功ノウハウ。そのほか、メディアでの執筆活動やハローワーク、大学等でのキャリア形成講義など幅広く活躍する。自身で運営する転職エージェントが語る「すべらない転職」でキャリアデザイン・転職ノウハウを発信している。