2017.05.18 NEW
あなたはどのタイプ? 自分の性格を把握してリーダーシップを発揮する!
ビジネスマンも30代になるとリーダーを任せられることが増えてくる。そのときに、成果を出すために知っておきたいリーダーシップの考え方を紹介する。
リーダーにもいろいろなタイプが存在する
ひと言でリーダーといっても、さまざまなタイプがいる。今まで仕事上で出会ってきたリーダーたちを思い返してみると、適切に指導してくれる人、大きな方向性を示して細かく指示はしない人などいろいろなタイプがいただろう。リーダーとの相性も、かなりバラツキがあったのではないだろうか。
若手ビジネスマンも、30歳前後になるとプロジェクトなどのリーダーを任せられることが増えてくる。それまで、自分のやるべきことを果たせばよかったプレイヤーから、複数のメンバーをまとめていくリーダーというポジションに移れば、求められる役割も異なってくる。
このとき、自分はどんなタイプのリーダーで、どういった強みや、苦手な点は何なのかということを知っておくことが重要になる。
自分が当てはまる「リーダーのタイプ」はどれ?
能力・キャリア開発のエキスパートの藤田聰氏によると、リーダーのタイプは、大きく5つに分けることができるという。まずは、自分がどのタイプであるか確認してみよう。
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専制君主型リーダー
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正義感、使命感、責任感が非常に強く、強力なリーダーシップで着実に成果をあげるタイプ。一方で、責任感の強さ故に独善的になりがちで、支配的・否定的・排他的な面が出ることもある。
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民主主義型リーダー
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寛容的、肯定的、共感的な指導を行い、強固なチームワークを築くリーダータイプ。しかし、指導が介入的になるとチームに問題が生じることも。さらに、より上位の役職の顔色も伺いがちで、プロジェクトを停滞させることもある。
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状況判断型リーダー
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論理的で、分析的、現実的、合理的なリーダー。客観的事実を分析して意思決定をし、チームを引っ張っていくことに長けている。ただし、不合理な状態が続くとリーダー自身が強いストレスを感じるようになり、チーム全体の意欲を低下させてしまうことがある。
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改革・自由型リーダー
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活動的なタイプで、創造的、積極的、自主的。改革と自由を好む。よい状態のときは、チームの最大の推進役となる。ただし、上役から管理されることがストレスとなり、反抗的、享楽的な側面が出るとチームを破壊してしまうことも。
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協調型リーダー
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協調的なタイプで、順応的、几帳面、持久力があり、チームの細かいところにもよく目が行き届くタイプ。緻密で我慢強い。改革よりも改善を好む。前例のない新プロジェクトなどは逆にストレスになり、消極的になってしまうためチームの停滞を生むこともある。
プロジェクトを成功に導くオピニオンの見つけ方
自分のタイプを把握したら、次に、自分に不足する部分は何かを考え、それを補える性格を持つ人物をチーム内で探してみよう。公式なサブリーダーとしての肩書はなくても、自分の中でサブリーダーとして勝手に(?)認定して、意見を求めたりサポートしてもらったりするとよい。その人物を選ぶときには、下の「相性相関図」が役に立つので参照してほしい。
自分が「改革・自由型」だと考えるなら、好相性なのは、チームの意見を幅広く吸い上げてくれる「民主主義型」や、突っ走り過ぎるのを抑えてくれる「協調型」などだ。ただ、気をつけたいのは、似たようなタイプの人物ばかりを集めてしまうこと。同じ性格のメンバーの意見ばかりに耳を傾けていると、多様な視点から見ることができなくなり、プロジェクトが迷走しかねない。
プロジェクトは決して一人では成し得ない。複数のメンバーでプロジェクトを成功させるためにも、自身やメンバーの性格を把握し、ベストパフォーマンスを生み出すチームを作り上げよう。
- 監修:藤田 聰(ふじた さとし)
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企業変革創造 代表取締役社長。
日本IBM、PAOS等を経て、1997年、市場価値測定研究所を設立。日本生産性本部主任講師、早稲田大学招聘研究員、留学協会理事等を務めている。専門家ポータルサイトAllAboutの「キャリアプラン」および「リーダーシップ」オフィシャルガイド。市場価値測定の第一人者で、能力・キャリア開発のエキスパート。