2019.01.10 NEW
高級腕時計は本当に必要? 80年代生まれのビジネスファッション事情
「一流のビジネスパーソンならば、靴と腕時計にはこだわるべき」というのはよく聞く話。
たしかに、デキるビジネスパーソンは高級ブランドの靴や腕時計を身につけているイメージがある。特に営業職の男性であれば、先輩から靴と腕時計にはこだわるよう指導を受けてきた人も少なくないのではないだろうか。
しかし一方で、若者は昔と比べて高級品を身につけるということにこだわらなくなったともいわれている。はたして、その実態は?
調査データをもとに、80年代生まれの「靴」と「腕時計」に対する意識を明らかにしてみよう。
ファッションへの投資は無駄なのか?
そもそも、80年代生まれのビジネスパーソンたちは、身につける小物に大金を投じることに対して、どのようなイメージを抱いているのだろうか。
EL BORDEが80年代生まれのビジネスパーソン1,239名を対象におこなった、消費に関する意識調査では、「身につける小物に大金を投じるのはばかげていると思う」かという質問に対して、「あてはまらない」「あまりあてはまらない」と回答した人は合計して28.1%という結果になった(図1)。
対して、「あてはまる」「ややあてはまる」と回答した人は合計して39.2%、「どちらともいえない」と回答した人まで含めると71.9%と、7割以上が高価な小物に対して積極的に興味を示していないことになる。
以前の記事でも紹介したように、80年代ビジネスパーソンには日々の支出を抑えようと努力している人が少なくない。
そのため、高価な小物に投資することに対して肯定的ではない人が大半を占めるというのも、ある意味当然のことであるといえるかもしれない。
※EL BORDEが、全国の80年代生まれの男性1,239人を対象にしたインターネット調査。2018年1月30日~2月1日に実施。
それでも腕時計にはこだわりたい
前述の調査により、80年代生まれビジネスパーソンの大半が、高価な小物を購入することに対して消極的であるということが明らかになった。
ということは、デキるビジネスパーソンの象徴ともいえる「腕時計」と「靴」についても、こだわらない人が大半なのだろうか?
先の調査では、小物別の意識調査を行っている。まずは腕時計に対する調査結果を見てみよう。
「腕時計をするとしたらどのような腕時計を何のためにしますか?」という質問に対しては、「自分のファッションに合わせるためにお気に入りのブランドの腕時計」「自分を大きく見せようと高級腕時計」「先進性、情報感度が高いことを見せようとスマートウォッチ」といったような、何らかのこだわりを持っているという回答が、合計して53.2%にも昇るという結果に(図2)。
80年代生まれビジネスパーソンの大半が小物への投資に消極的であるにもかかわらず、腕時計に限っていえば、半数以上が何らかのこだわりを持っていることがわかったのだ。
「腕時計は自分を飾るものではない、正確な時間がわかればよい」という回答が23.4%にとどまったことをかんがみると、高価な小物に興味がない層であっても、やはりビジネスパーソンとして腕時計にはこだわりたいと思っている人が多いのかもしれない。
※EL BORDEが、全国の80年代生まれの男性1,239人を対象にしたインターネット調査。2018年1月30日~2月1日に実施。
腕時計にはこだわる80年代生まれ。では靴は?
腕時計にこだわるビジネスパーソンが多いということは、やはり同じように、靴についてもこだわるビジネスパーソンが多いのだろうか?
次は、靴に対する意識の調査結果を見てみよう。
「靴を買うときどのように選びますか?」という質問に対しては、「機能や品質を重視し、こだわりのブランドから選ぶ(人よりも高い靴を買っている)」「今の流行りに合わせて靴を選ぶ」など、なんらかのこだわりを持っているという回答は合計しても38.7%、4割にも満たないという結果に(図3)。
その他61.3%が「手頃な価格のものを選ぶ」と多数を占めており、「靴と腕時計にはこだわるべき」といったようにセットで語られることが多い割に、靴にこだわるビジネスパーソンは腕時計と比べて少ないということになる。
※EL BORDEが、全国の80年代生まれの男性1,239人を対象にしたインターネット調査。2018年1月30日~2月1日に実施。
ファッションへの投資は、無理せず効率的に!
職種によって異なるものの、対外的に人と会うことの少なくないビジネスパーソンであれば、“見た目”の印象も大切にしたいところ。
しかし、日々の支出を抑える必要のあるビジネスパーソンにとって、身につける全てのアイテムに投資するのは難しいという現状がある。限られた自分の予算のなかから、より効率良く投資していきたいというのが本音ではないだろうか。
まずは多くの人がこだわっている腕時計からこだわってみる、あるいはこだわる人の少ない靴に投資して手っ取り早く差別化を図るなど、調査データを参考に、予算と向き合いながら、自分に合ったファッションへの投資プランを考えてみてはいかがだろうか。