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2018.04.05 NEW

【おじさん化対策特集:前編】「おじさん化する人・しない人」の違いとは?

【おじさん化対策特集:前編】「おじさん化する人・しない人」の違いとは?のイメージ

20代なのにおじさんっぽい人、逆に40代なのにおじさんっぽくない人がいる。何が人を「おじさん化」させるのか? 専門家のお二人に伺った。

「男は何歳からおじさんになるのか?」。エルボルデ読者にとっては気になるテーマだろう。本サイトの連載「80年代生まれのリアル」の記事でも紹介した、ある調査によると、「40代の手前に『おじさん』への入口があるらしい」ということがわかった。となると、80年代前半生まれの人は、すでに「おじさん」の一歩手前。後半生まれの人でも、のんびりしていたらあっという間に「おじさん」と呼ばれる日がやってきてしまう。
そんな、80年代生まれの人にこそ読んでもらいたいのが、今回の「おじさん化対策特集」である。前編では「おじさんになってしまう理由」について、後編では「おじさん化を防ぐための対策」について解説していきたい。

普通のおじさんでは、出世できない?!

「もう少し、見た目を変えてきてくれないか」。ある外資系企業に勤める男性が、昇進前に上司からそう切り出された。その男性は、それなりに見た目には気を遣っていたつもりだった。けれども、上司は彼が「エグゼクティブ然としていない」のが気がかりだったという。

「彼のような相談は、ここ5年ほどで増えてきました」と語るのは、日本初のプレゼンスコンサルタント、丸山ゆ利絵さんだ。彼女は、企業トップをはじめ、士業、コンサルタントなどのプレゼンス(存在感や雰囲気)を身につけ、磨くためのトレーニング、コーチング、カウンセリングを行う第一人者である。冒頭の男性が送り出されたのも、彼女の研修だった。

丸山さんの元には、昇進前だけではなく、起業前や海外との大事な交渉事の前の「駆け込み寺」として、訪れるビジネスパーソンが後を絶たない。そもそも、丸山さんがこの事業を始めたのは、自身がホテルに勤めていた十数年前。ロビーで見かける海外のエグゼクティブの姿を見たことがきっかけだった。「なぜ日本には、仕事ができて外見もカッコイイおじさんがいないのか?」と、疑問を抱いたのだそうだ。

急速なグローバル化の影響は、英語の社内公用語化や会計・法律の国際基準化だけに留まらない。見た目や雰囲気においても、役職にふさわしいカッコよさを求められるになってきた。これからは、欧米のようにある程度の年齢になったら、外見への配慮が必須になってくるだろう。逆説的にいうと、今までのように「普通のおじさん」では、出世自体が厳しくなってくるということ。だからこそ、「これからの日本を背負うエルボルデ読者にこそ、おじさん化して欲しくない」と丸山さんは言う。

おじさん化する人・しない人の違いとは?

そもそも、「おじさん化」するとは、どういうことなのだろうか? 20年以上パリに在住し、皮膚科医だけではなく、ここ最近はエイジングの研究に力を入れている岩本麻奈先生に話を聞いた。

「おじさん化していない人は、姿勢が良く、肌ツヤが良く、清潔感があり、年をとることを前向きにとらえている。要するに『自分に自信がある人』のこと」。

岩本さんは、老化には「医学的老化」「外見的老化」「精神的老化」の3つの要素があるという。そして、このすべてが揃ったら最後、人は急速に「おじさん化」するそうだ。医学的老化は更年期などの生理的な変化のこと、外見的老化はヘアスタイルやファッションなどの他、姿勢や歩き方などの立ち居振る舞いも含めたもののこと、精神的老化は夢や希望を失い諦めてしまうことを指す。つまり、「自信の喪失」である。

面白いことに、この3つの要素はトライアングルようにリンクしてつながっている。精神的に若々しく、人付き合いや物事に積極的に取り組む人は表情をよく動かすため、皮膚にハリがあり、顔筋も適度に鍛えられ、たるみも抑えられる。また、精神的に前向きでいると免疫力が高まり、病気のリスクも低下するそうだ。

だからこそ、岩本さんは「一番対処しなければいけないのは自信の喪失」だと強調する。医学的老化や外見的老化は、病院やレッスンなど外部の力に頼れば、ある程度は解決できるが、精神的老化はすべて自分の考え方次第で決まる。自助努力が必要な分、強い意志が必要だが、それさえあれば、誰にでも若くいられるチャンスはあるという。

とはいえ、残念ながら日本は精神的に老化しやすい環境が揃っているそうだ。先の二人によると、日本でカッコイイおじさんが育たない社会的な背景は次の4つだという。

なぜ日本では、「カッコイイおじさん」が育たないのか?

  • 理由1:見せ方、見られ方の意識が低いと「おじさん化」しやすい

    丸山さん「欧米はすぐに自分を信用させたり、すぐに自分の力を感じさせないと淘汰される文化。見た目で劣っていたら、挨拶もさせてもらえない。一方、日本は、『奥ゆかしさ』『控えめ』が美徳とされる。そもそも、『見せ方、見られ方』の意識は、欧米人ほどには持ち合わせていない。そんな環境で育ってきた人たちに、『おじさんっぽく見られないように。エグゼクティブらしく振舞って』という課題はとてもハードルが高い」

  • 理由2:「中身が大事」だけだと「おじさん化」しやすい

    丸山さん「日本は、いつの間にか、外見と中身をきっちり分けてしまう価値観が定着してしまった。『中身を大事に』というのは、外見はどうでもいいということではない。欧米では外見と中身は切り分けず、今見えている姿を自分自身だと考える。そのため、自分の外見を気遣えない人は、ビジネスでも気を遣えるはずがないと判断されてしまう。だからこそ、必然的にポジションに相応しくあろうとする」

  • 理由3:かっこよく年を重ねる意識がないと「おじさん化」しやすい

    岩本さん「老いに対する受け止め方が、否定的なのが日本人の特徴。例えばフランス人は年をとることに肯定的で、いくつになっても自分への自信があり、いつまでも現役でいようという気持ちがある。年を重ねることは、多様性を受け入れて、人間的に成熟し、人生が豊かになることだと解釈している。日本では、かっこよさは若い人の特権のように考えられ、『かっこよく歳を重ねる』という意識が少ない傾向にある」

  • 理由4:異性のパートナーとの関係が薄くなると「おじさん化」しやすい

    岩本さん「欧米はカップル文化が当たり前。仕事でもプライベートでも、恋人や夫婦のペアで参加するのが前提。こうしたカップル文化の良さは、女性に恥を欠かせないように、男性が身なりに気をつけるということ。例えば、髪の毛ひとつでも、寝癖がないか、フケが落ちていないか、臭わないかなど、細かくチェックしてくれる。欧米の男性は、常に隣の女性の意見にきちんと耳を傾けて、自分を改善している。さらに愛し愛される人が身近にいるというのは『男の自信』にもつながっている」

以上のように、そもそも日本社会が「カッコイイおじさん」を育ちにくい環境があるのだという。

この事実を知り、「なーんだ、日本にいるから『おじさん化』するのはしょうがないのか」と諦めてしまった人。それこそが精神的老化の始まり。日本にいても自分次第でいくらでも若々しくいることはできる。後編では、日本にいながら「カッコイイおじさん」を目指すための方法を紹介する。ぜひ、「おじさん化対策」を実践して欲しい。

監修:岩本 麻奈(いわもと まな)

皮膚科専門医。東京女子医大卒業。慶応病院や済生会中央病院などで臨床経験を積んだ後、1997年に渡仏。美容皮膚科学、自然医学、抗老化医学などを研修する。現在はパリとプノンペンを中心に居を構え、皮膚科専門医として欧州大手製薬会社やコスメメーカーなどのコンサルタントを務めるかたわら、日仏を往復しながら美容ジャーナリストとしてさまざまな雑誌メディアやWebサイト、自身の「南仏通信」を通じて美容情報を発信中。著書に『フランスの教育、子育てに学ぶ 人生に消しゴムを使わない生き方』(日本経済新聞出版社)、『生涯男性現役 男のセンシュアル・エイジング入門』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)がある。

監修:丸山 ゆ利絵(まるやま ゆりえ)

日本初のプレゼンスコンサルタント(R)。アテインメンツ代表。
大学卒業後、一流財界人に愛されたホテル西洋銀座、ホテルオークラ神戸および国内のエグゼクティブ向けビジネスクラブ経営会社で、会長秘書をはじめとする要職を歴任し、一流の財界人と交流をもつ。日本有数のビジネスクラブ、アークヒルズクラブ設立時に中心メンバーとして参画したその後、独立。数千人の財界人との交流を通じて培った「超一流とそうでない人の違い」を分析し、一流を目指す人に求められる立ち居・振る舞いを体系化、経営幹部向けに研修・講演やコンサルティングを行なう。大手電気通信事業会社、外資系コンサルティングファーム、生命保険会社などのクライアントから厚い信頼を集める。著書に『「一流の存在感」がある人の振る舞いのルール』(日本実業出版社)がある。

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