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2020.01.16 NEW

上司に言われてやる気が出る言葉は? 部下を持つ30代が意識すべき“感謝の伝え方”

上司に言われてやる気が出る言葉は? 部下を持つ30代が意識すべき“感謝の伝え方”のイメージ

新人から中堅となり、部下も増えてくる30代。とはいえ、この記事のタイトルにある「上司に言われてやる気が出る言葉は?」を読んで、つい自分を“部下側”で考えてしまった人も多いのではないだろうか。

しかし、ここで考えてほしいのは、自分=上司としたときの部下とのコミュニケーションだ。

部下と一緒に仕事をするときに肝心なのは、部下のやる気を引き出し、彼らの仕事に対する士気を高めること。部下のやる気をうまく引き出せる上司になるために、職場における感謝の重要性について見ていこう。

褒めるより“頼る”

一般社団法人日本能率協会が全国のビジネスパーソンを対象に実施した調査では、「上司から言われてやる気が出る一言は何ですか?」という質問に対し、全体の35.1%が「ありがとう」と回答。「よくやった」「頑張ってるね」といった言葉をおさえ、男女別でも「ありがとう」と回答した人の割合が最も高い結果となった(図1)。

図1:あなたが、上司から言われてやる気がでる一言は何ですか? (複数回答3つまで・上位4つ抜粋)

図1:あなたが、上司から言われてやる気がでる一言は何ですか? (複数回答3つまで・上位4つ抜粋)

出典:一般社団法人日本能率協会『第9回「ビジネスパーソン1000人調査【理想のチーム編】」』
※(株)日本能率協会総合研究所「JMARリサーチモニター」のうち、全国の20歳~69歳までの正規・非正規雇用の就業者(企業や団体で働く正社員、役員、経営者、契約・嘱託社員、派遣社員。ただしパート・アルバイト、医師・弁護士などの専門職業、自由業を除く)1,000名を対象にしたインターネット調査。2018年9月28日~10月9日に実施。

「よくやった」や「頑張ってるね」などをおさえて「ありがとう」が1位になっていることを踏まえると、褒めることよりもまず、感謝を伝えて“頼られている”と感じさせることが何よりも大事なのかもしれない。

“感謝の気持ちをきちんと伝えること”は、ビジネスにも欠かせないコミュニケーションの基本といえる。

とはいえ、きっとあなたの職場にも、よく「ありがとう」と言う人もいれば、あまり言わない人もいるだろう。

そもそも、日本人は1日にどのくらい「ありがとう」という言葉を使うのだろうか?

“ありがとう”が少ない30代男性

ゴディバジャパン株式会社の調査によると、恋人や家族、友人、仕事関係の人などに対して1日に「ありがとう」と伝えている回数は、男性では20代が最も多く平均29.4回だが、30代は平均12.3回と、20代と40代を下回る結果となっている(図2)。

男女別でみると、女性は世代が上がるにつれ、「ありがとう」の回数が減っていく傾向にある。一方で、男性は20代から30代で大きく減り、30代から40代で再び増える結果となった。

図2:あなたは「恋愛の相手・パートナー」、「家族」、「友人」、「仕事関係」、「(接客業などの)お客様」に対して、1日に平均して何回、「ありがとう」と伝えますか?
※口頭、メールなどのテキストも含む。
※以下の回数は、それぞれの相手に対して伝えている「ありがとう」の回数の合計。

図2:あなたは「恋愛の相手・パートナー」、「家族」、「友人」、「仕事関係」、「(接客業などの)お客様」に対して、1日に平均して何回、「ありがとう」と伝えますか?

出典:ゴディバジャパン株式会社『「ありがとう」に関する調査』
※全国の20代~60代の男女(各250名、計500名)を対象にしたインターネット調査。2019年2月9日~11日に実施。

図2の調査結果にはメールやSNSでのやり取りも含まれている。「ありがとう」と声に出して感謝を伝えた回数のみをみるために、メールやSNSでのやり取りを除いたデータをみてみよう。すると、同じく30代男性の平均回数は、20代や40代よりも低い数値となった(図3)。

図3:あなたは「恋愛の相手・パートナー」、「家族」、「友人」、「仕事関係」、「(接客業などの)お客様」に対して、1日に平均して何回、声に出して、「ありがとう」と言いますか?
※口頭のみで、メールなどのテキストは除く。
※以下の回数は、それぞれの相手に対して伝えている「ありがとう」の回数の合計。

図3:あなたは「恋愛の相手・パートナー」、「家族」、「友人」、「仕事関係」、「(接客業などの)お客様」に対して、1日に平均して何回、声に出して、「ありがとう」と言いますか?

出典:ゴディバジャパン株式会社『「ありがとう」に関する調査』
※全国の20代~60代の男女(各250名、計500名)を対象にしたインターネット調査。2019年2月9日~11日に実施。

気持ちだけに留めず、「ありがとう」を声に出す重要性

重要なのは、相手に対してきちんと「ありがとう」と声に出して感謝を伝えること。ゴディバジャパンの調査によると、メールなどの文字で「ありがとう」と伝えられるよりも、対面や電話で声に出して「ありがとう」と言われる方が嬉しいという人は、9割以上にもなっている。

また、その嬉しさの度合いは、声に出して言われる「ありがとう」の方が8.4倍嬉しいと感じる結果となった(図4)。

図4:声に出して「ありがとう」と言われるのと、メールなどの文字で「ありがとう」と伝えられるのでは、どちらが嬉しいですか?

図4:声に出して「ありがとう」と言われるのと、メールなどの文字で「ありがとう」と伝えられるのでは、どちらが嬉しいですか?

出典:ゴディバジャパン株式会社『「ありがとう」に関する調査』
※全国の20代~60代の男女(各250名、計500名)を対象にしたインターネット調査。2019年2月9日~11日に実施。

自分は周囲に感謝していると思っていても、声に出さなければなかなか気持ちは相手に伝わらない。さまざまなITツールのある現代では、部下などへの感謝をメールやSNSで済ませている人も多いかもしれないが、同じ内容でもできるだけ声に出して「ありがとう」を伝えたいところだ。

「ありがとう」の発言数は“幸福度”に比例する

では、あなたは1日に何回「ありがとう」と声を出して周囲の人に感謝を伝えているだろうか。

同じゴディバジャパンの調査では、1日に平均して4回以上「ありがとう」と声に出して感謝を伝える人と、4回未満しか伝えない人の「幸福度」を比較している。

10点満点中“4回未満”の人が平均6.0点だったのに対し、“4回以上”の人は平均7.1点と、1点以上も高くなっているのだ(図5)。

図5:1日に平均して4回以上「声」に出して「ありがとう」と伝える人と、そうでない人の「幸福度」の比較

図5:1日に平均して4回以上「声」に出して「ありがとう」と伝える人と、そうでない人の「幸福度」の比較

出典:ゴディバジャパン株式会社『「ありがとう」に関する調査』
※全国の20代~60代の男女(各250名、計500名)を対象にしたインターネット調査。2019年2月9日~11日に実施。

仕事関係で出会う人であれ、プライベートで出会う人であれ、「ありがとう」というポジティブな言葉で感謝を伝えてくれる相手には、きっと多くの人が好印象を持つはず。

部下のマネジメントで効果が期待できる上、自分自身の「幸福度」にも関係する「ありがとう」という言葉。仕事に慣れて感謝の気持ちを忘れがちな30代のビジネスパーソンだからこそ、ぜひ普段から部下にも「ありがとう」という言葉を声に出して伝えることを意識してもらいたい。

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