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2018.03.08 NEW

【特別企画】80年代生まれがハッピーに生きるための方法とは?

【特別企画】80年代生まれがハッピーに生きるための方法とは?のイメージ

80年代生まれをとりまく「リスク」と「チャンス」を分析、「ハッピー」な生き方を提案する当企画。第三回ではハッピーに生きるヒントを探ります。

「チャンス」や「リスク」を大きな視点から見ると?

ここまでの連載で分析してきた、80年代生まれ世代が直面するさまざまな「リスク」や「チャンス」。
さらに、ハッピーにつながる道へのヒントを探るべく、浄土真宗本願寺派の僧侶である藤岡善念さんに話を聞いた。
藤岡さんは30代ビジネスパーソンも多く通う東京・四谷の坊主バー店主。毎夜、カウンター越しに悩める人々からの相談を受けている。そんな藤岡さんは、そうした「リスク」や「チャンス」をどのように捉えるのだろうか?

まず、私たちをとりまく「リスク」について、「例えば“将来のためにもっともっと貯金をしなければ”というように、何かを得なければいけないと思えば思うほど不安は増していくもの」と藤岡さんは話す。

「確かに、世間ではさまざまな将来的なリスクについての情報が流れていますが、そのときにならないとわからないというものも数多くあります。ある意味では、不確かな未来ばかり見ていまこの瞬間と向きあっていないから、人は不安になると言えるのかもしれません。そうしたリスクにばかり目を向けるのではなく、いまの一日一日をどう生きるか。いまこの瞬間に全力で向き合うことこそが大切なのではないでしょうか」(藤岡さん)

では、「チャンス」についてはどうだろう。藤岡さんによると、そのヒントは自己のなかにあるという。

「極楽浄土には赤、黄、青、白と様々な色の蓮の花が咲いていて、それぞれが生かし合って完璧な調和が取れているから、争いも戦争もありません。社会も同じで、それぞれの人が己を知り、自分の色で花を咲かすことこそが大切。そもそも他人と同じ路線を行こうとすると競争が生まれますが、100人が100通りの花を咲かせれば、競争ではなく調和が生まれます。すべての人にはその人にしか与えられていない“役目"があり、それを見出すことが特に若い方には必要だと思います」(藤岡さん)

年金不安や高齢化といったリスクに囲まれながらも、AIやIoTといった革新的な技術が生むチャンスが広がる。そんな時代にはきっと新たな“役目”が生まれ、これまでには見られなかったさまざまな色の花が咲くはずだ。そこに大きなチャンスが生まれてくるだろう。

そして、その“役目"を見つけ、チャンスをつかむ準備をしておくことが、80年代生まれ世代がハッピーを手に入れるためのひとつのカギとなる。
そのためには「いまをしっかり生きること」が重要になるが、そこには「お金」「愛」「仕事」といった、人が生活するために欠かせない要素との向き合い方が大事いなってくる。

「お金」「愛」「仕事」は幸せの必須条件?

では、ここからは今回のテーマである「ハッピー」について、これからの時代の担い手となる「80年代生まれ」のリアルを知るために、編集部が読者を対象に実施したアンケート結果を紹介しよう。

「Aお金があること」と「Bお金が必要ないこと」、「A愛する人がいること」と「B愛してくれる人がいること」、「A仕事があること」と「仕事がないこと」、それぞれAとBのどちらが「ハッピーな人生だと思いますか?」という質問に対して、過半数を大きく超える人がAと回答。
「仕事」や「お金」は自己実現や心の余裕、社会とのつながりを持つために必要で、「愛する人がいること」で人生にハリが出て仕事のモチベーションにもなる。ある意味では予想通りの結果とも言えるが、それが80年代生まれのビジネスパーソンたちの実像だ(図1)。

図1:「お金」「愛情」「仕事」に関する以下のAとBのどちらが「ハッピーな人生」だと思いますか。それぞれお答えください。
図1:「お金」「愛情」「仕事」に関する以下のAとBのどちらが「ハッピーな人生」だと思いますか。それぞれお答えください。

※EL BORDEがSTART!(朝日新聞社)と共同で、1980年代生まれの全国の男女421人を対象にインターネットにて調査。2018年1月15日~1月28日に実施。

#みんなのコメント

【お金があること】

  • あればあるほど選択肢が増えるから。(男性38歳)
  • 自分で稼いだお金で好きなことをし、好きなものを食べ、生活できるのは幸せ。(男性38歳)
  • 旅行やイベントに加え、スキルアップにも必要なため。将来的に年金収入のみでは暮らしていけない恐れがある。(男性 34歳)
  • 生活の不安がないことが精神衛生上良いことだと思うし、ゆとりがないとチャレンジできないから。(男性 29歳)
  • 人生の大体の不安はお金さえあれば解決できると感じることが多いため。(女性 35歳)
  • お金がなくても欲しいものや食事や教育を受けられるのが理想ではあるが、現実的にそうなるのは遠く感じているため。(女性 36歳)

【愛する人がいること】

  • 愛する人がいること、守る人がいることは、幸せや生きがいやモチベーションにつながるため。(男性34歳)
  • 苦しいことがあったとしても愛する人がいればモチベーションになる。(男性 35歳)
  • 結婚して子どもができて家族最優先の価値観に変わった。(男性 38歳)
  • お金で買えないが、人生にハリを持たせるものだから。(男性 30歳)
  • 愛情を与え、愛情に囲まれた生活は幸福感が高いと実体験を通じて感じているので、何を失っても愛情だけは人生のなかで失いたくない(女性 38歳)

【仕事があること】

  • 仕事がないということは自己実現することがないということに近い。人生を豊かにするためには仕事が必要。(男性 37歳)
  • 社会とつながっていくのに一番手っ取り早いので。(男性 34歳)
  • 仕事は自分の社会的存在を示してくれるもの。必要とされる存在でありたい。(男性 38歳)
  • ちゃんとした仕事についていることが、いまの日本ではまだまだ社会的な信用やステータスに結びつくので。(男性 37歳)
  • やりがいのある仕事に向き合えているときほど幸せを実感することはない。好きなことをやってお金をもらえるのはラッキー。(女性 34歳)

「仕事」「愛」「お金」とはどのように向き合うべきか?

多くの人が、ハッピーになるための必要条件と考えている「仕事」「愛」「お金」。確かにどれもハッピーに生きるには必要な気がするし、特に「お金」なんてあればあるほどいいように思う。そうしたアンケートの結果を受けて、藤岡さんに「お金」との向き合い方について聞いた。

「まず、お金があればあるほど幸せになれると思っているのが錯覚です」と藤岡さん。
「仏教ではお金や仕事は苦しみの種になると考えられており、お釈迦様は出家者に仕事やお金を持ってはいけないと説きました。とはいえ、当然ながら娑婆では仕事やお金がないと不安ですし、社会と関わっていないと孤立感もあるでしょう。仕事が生きがいになるというのもよくわかりますし、人が生きていくうえで大事なことだと思います。ただ、お金や仕事が人生のすべてでないということを、心のどこかに持っておいた方がいい。」(藤岡さん)

とはいえ、現代社会ではやはりお金も仕事も必要だ。ハッピーになるためには、どのようにしてお金や仕事と向き合うべきなのだろうか?

「例えば、どんな手段でもいいからとにかくお金を稼がなくてはという思いにとらわれ、追われるように生きている人もいます。しかし、そうしてストレスを貯めて稼いだお金は、ストレスを発散させるために使いたくなるもの。その価値も移り変わるうえ、お金はひとつのエネルギーでもありますからね。稼いだり使ったりと同じエネルギーを費やすのなら、そこに何か意味を見出す方がいい」(藤岡さん)

社会に貢献したり、お金を稼いで愛する家族を養ったり。仕事を単純にお金を稼ぐ手段としてとらえるのではなく、仕事のなかにそうした“意味”を見出すこと。「それがハッピーにつながっていく」と藤岡さんは説く。

では、仏教では愛着(あいじゃく)などと呼ばれ、悟りに至る道を妨げるものとされる「愛」についてはどうだろう?

「確かに、お釈迦様は愛着や執着となるものはすべて捨てて悟りへと至られました。しかし、浄土真宗の宗祖である親鸞上人などは愛着が捨てられずにご結婚をされたり、愛することが人を救うという“菩薩道”の考え方も仏教にはあります。つまりは、生きる糧にもなるし毒にもなるのが愛であり、それを踏まえたうえで人を愛していかなければなりません」(藤岡さん)

何事も、それがあればハッピーになれるわけではなく、バランス感覚が大切なようだ。

この一瞬の積み重ねが、未来へとつながっていく

「お金」も「仕事」も「愛」も、すべては無常だからこそ、この一瞬、この一日、この出会いを大切に生きる。藤岡さんの言葉は、そうした一日一日の積み重ねこそが未来へとつながるのだという、私たちが当然だと思いながらも忘れがちなことを改めて教えてくれた。

不確定なリスクに振り回されて不安におちいることなく、「お金」や「愛」、「仕事」ともバランス感覚を持って向き合う。そうして今をしっかりと生きつつ、自身の役割が現れるチャンスに向けて準備する。そして最後に、チャンスのあふれる未来を「楽しみ」に待つのが「ハッピー」な生き方なのかもしれない。

80年代生まれの未来は、日本のミライ

今回の特別企画である「80年代生まれの未来は、日本のミライ」。社会が大きく変化するなかで、自分らしく咲き誇る花々が調和し、新たな価値を生み出していく。その中心になるのはもちろん、「時代の変化の境目」にいる"80年代生まれ世代の人たち"だ。

現代社会をとりまくさまざまなリスクやチャンスを分析すると、これから訪れるであろう無限の可能性を持った“楽しみ”な未来も見えてきた。読者の皆さんには今日という日を大切に、ぜひそんなミライに向けて、いまからそれぞれにしっかりと準備を始めてほしい。

EL BORDE×START! タイアップ企画!

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監修:藤岡 善念(ふじおか ぜんねん)

浄土真宗本願寺派僧侶にして四谷坊主バー店主。幼少の頃に母親が出家し、熱心な信仰者の祖母に引き取られ、念仏のご縁を授かる。著書に 『一行念仏で幸せになる』(宝島社)など。フィンランドの映画監督ピルヨホンカサロによるドキュメント映画作品『糸』への出演や、僧侶仲間で結成した坊主バンドでの音楽活動なども行っている。

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