2017.05.11 NEW
買うなら一戸建て?マンション?80年代生まれの持ち家事情
住宅は人生の中でも一番高い買い物といわれている。いつ、どんな住宅を買うかを決めるには、何を基準に考えればよいのだろうか?
20代後半から30代後半の持ち家率はどれくらい?
30代前後になると仕事のステージがワンランクアップし、自分のライフスタイルが徐々に確立されていく。また、結婚、子どもの誕生などのライフイベントが重なれば、住宅を購入しようかな?と思う年代でもある。そこで、まずは気になる「持ち家率」を「平成25年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局)から見てみよう。
20代後半から30代後半の持ち家率
年代 | 25歳~29歳 | 30歳~34歳 | 35歳~39歳 |
---|---|---|---|
持ち家率 | 11.3% | 28.8% | 46.3% |
出典:「平成25年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局)を基に編集部作成
※各構成比は小数点以下第2位を四捨五入しています。
20代後半で家を持っているのは10人に1人程度だが、30代前半では28.8%とおおよそ3人に1人、30代後半になると46.3%とおおよそ2人に1人が家を持つことになる。
持ち家では「一戸建て」と「マンション」どっちが人気?
持ち家の人は「一戸建て」か「マンション」どちらに住んでいる人が多いのだろうか?「平成25年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局)のデータで持ち家の人が住んでいる家の種類を知ることができる。
※本コラムでは「平成25年住宅・土地統計調査結果」の「共同住宅」を「マンション」と呼びます。「共同住宅」は「1〜2階建」「3〜5階建」「6〜10階建」「11階建以上」に区分されています。
出典:「平成25年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局)を基に編集部作成
※各構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100%にならないことがあります。
これを見ると、25歳未満ではマンションに住んでいる人が大きな割合を占めているのが目に留まる。一方で20代後半以降の年代では、一戸建てに住む人の割合が多くなる。
このことから、結婚や子どもの誕生といった人生のターニングポイントの世代には、一戸建てが人気であることがわかる。
都会と地方の違いに驚きの結果が!
ただし、どの地域かによっても「一戸建て」か「マンション」かの選択は異なるようだ。下のグラフは全年齢のものではあるが、地域別の持ち家の傾向をまとめている。
出典:「平成25年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局)を基に編集部作成
※各構成比は小数点以下第2位を四捨五入しています。
これによると、全国では約82%が一戸建てに住んでいるが、東京23区ではなんと45%程度しか一戸建てに住んでいない。関東の大都市圏をまとめても67%程度だ。
同じ大都市圏でも近畿で約74%、中京で約84%が一戸建てに住んでいるのに比べると、やはり人口密集地の東京を含む関東大都市圏で、一戸建てを持つというのはなかなか難しそうである。
※注:各都市圏の範囲は以下
- 関東大都市圏:さいたま市,千葉市,東京都特別区部,横浜市,川崎市,相模原市及びその周辺市町村
- 近畿大都市圏:京都市,大阪市,堺市,神戸市及びその周辺市町村
- 中京大都市圏:名古屋市及びその周辺市町村
家のことを考えるなら今?
30代前後は公私ともにライフスタイルが変化しやすく、自分や家族の将来のことを少し長い目で考え出す時期でもある。そこで住宅購入を考える人も多いと思うが、買うならいつか、一戸建てかマンションかなど、悩むポイントは少なくない。
今回みてきたデータからわかった、
- 20代後半では約10人に1人、30代前半では約3人に1人、30代後半では約2人に1人が持ち家に住んでいる
- 20代後半以降で家を持っている人は一戸建てに住んでいる人が多い
- 全国平均に比べると、大都市圏では関東、特に東京23区のマンションの持ち家率が高い。一方、大都市圏の一戸建ての持ち家率では、中京、近畿、関東の順となっている
といった情報を参考に、自分の環境やライフスタイルの変化、価値観とあわせて、家のことを考えてみてもよいのではないだろうか。