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2019.04.01 NEWエッジな視点

日本のIT人材不足を解決できるか? 小学校で始まる「プログラミング教育」とは

日本のIT人材不足を解決できるか? 小学校で始まる「プログラミング教育」とはのイメージ

メールやインターネット、タスクの管理など。現代では多くのビジネスパーソンが、当たり前のようにPCやタブレット、スマートフォンといったICT機器を使いこなしている。とはいえ、そのうち「IT人材」と呼べる人となると、一体どれだけいるだろうか。

2030年には60万人近くのIT人材が不足する

2016年6月に経済産業省が公表したレポート(「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査報告書」)によると、日本のIT人材は2015年時点で既に約17万人不足しており、2030年には60万人近くも不足すると予測されている。

近年ではインターネットと生活家電などが結びついたIoT技術の発展などが私たちの暮らしを豊かにしてくれているが、そうした新技術が今後どのように発展するかは、ある意味では日本のIT人材育成にかかっているともいえよう。

そうした背景を受け、政府は2020年度から導入される新学習指導要領にて、すべての小学校でプログラミング教育を授業に取り入れることを決定した。

「プログラミング教育」への誤解

しかし、小学校などで実施されるプログラミング教育がそのまま「プログラミング技術」を教えることを意味するのかというと、実際はそうではない。

文部科学省は、小学校のプログラミング教育で育成すべき能力を「プログラミング的思考」と定義し、それを以下のように説明している。

「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組み合わせが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」(文部科学省「小学校プログラミング教育の手引き」)

「プログラミング的思考」とはつまり、物事の手順を理解し、どのような手順を踏むと問題をうまく解決に導くことができるのかを論理的に考える力のこと。そうした思考を行う際に、「繰り返し」や「条件分岐」など、プログラミングの際に使用される概念を使用する。

そうした、「プログラミング的思考」を早い段階から身につけさせると同時に、文字入力や情報の検索、整理、発信など、「情報活用能力」を高めるための機会も用意する。

そうすることで、IT社会において必要となる論理的思考力の向上を目指すのがプログラミング教育なのだ。

「プログラミング教育の必修化」というと「プログラミング」という新たな教科が導入されるのかと思いがちだが、こういった内容のため、プログラミング教育は新たな時間を設けることなく、算数や理科といったすでにある教科のなかに組み込んで行われる。

具体的にどの学年でどの教科に組み込むかは学校ごとに判断が任せられており、現状は各小学校が試行錯誤しながら導入の準備を進めているところだ。

さまざまな教材が登場している

来年からの導入を控え、最近ではさまざまなIT企業やNPOが子ども向けプログラミング教育ツールをリリースし始めている。

たとえば、読むことでプログラミングの考え方に触れることができる絵本(こうしたコンピュータやタブレットなどを使わない教材は「アンプラグド」と呼ばれる)や、実際に簡単なプログラミングが体験できるソフト、ロボットなど。その種類や形態はさまざまだ。今後、各小学校はこうした幅広い教材を活用してプログラミング教育を実践していくことになる。

プログラミング技術それ自体を学ぶのではなく、プログラミング的思考を通じて物事の道理や問題の課題を見つけ、積極的に解決策を導く能力を養う。これからの小学生たちがこれからプログラミング教育で培おうとしているそうした能力は、将来的にどのような職業に就くにしても役に立つ、ある意味ビジネスパーソンにも必要な普遍的な能力といえる。

小学生の子どもがいる人なら我が子のために、そうでない人も自らのスキルアップのために、この機会に「プログラミング教育」に注目してみてはどうだろうか。

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