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物流の100年史と近未来-貨物自動車運送業における人口減少時代の処方箋-

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物流の100年史と近未来

本レポートでは、日本の物流業を「機械化(1867–1970)」「システム化(1970–2025)」「自動化(2025–2050)」の三段階で整理しています。

機械化(1867–1970)

 江戸時代の飛脚が明治以降に陸運業へ転身し、鉄道網の整備によって鉄道貨物が主流となりました。その後、1960年代の道路整備を背景にトラック輸送が主役へと移行しました。

システム化(1970–2025)

1970年代にはTMSやWMSといった物流管理システムが登場しました。しかし1990年の規制緩和以降、過当競争が進行し業界全体の収益力と投資余力が低下したため、運送事業者におけるシステム導入率は2023年時点でも低位にとどまっています。近年はドライバー不足の影響で輸送価格や利益率が上昇傾向にあり、2025年に公布された「トラック新法」によって適正原価が事実上の下限として導入されることで、運送会社の収益力改善と投資余力の回復が期待されます。その結果、システム化に向けた投資が増加すると考えられます。

自動化(2025–2050)

今後は、高速道路でのレベル4自動運転トラックの導入や、倉庫・配車などの物流管理業務を担うAIエージェントの活用により自動化が進展し、省人化と生産性向上が期待されます。ただし、規制対応や技術導入能力は事業規模によって差が生じるため、小規模事業者の淘汰が進む可能性があります。

物流の過去・現在・未来を俯瞰する入門として、ぜひ本レポートをご一読ください。

調査レポート本編

執筆協力:野村證券株式会社 フロンティア・リサーチ部 高比良 正幸
文責:野村ホールディングス株式会社 ファイナンシャル・ウェルビーイング部

記事公開日:12月3日

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