2025.06.23 NEW
米軍、イラン核施設を攻撃 米国による対外攻撃、過去は日米株高で反応も 野村證券ストラテジストが解説
報復の有無と原油価格の動向が株価を左右
2025年6月22日(日本時間)、米国はイランの3つの核施設を地下貫通弾「バンカーバスター」で攻撃しました。ベッティングサイトでは米国による7月以前のイラン攻撃の確率は、6月20日時点で40%となっており、やや想定外の動きであったと言えます。
米国による対外攻撃の際は、2003年のイラク戦争のように、日本および米国の株式市場が株高で反応するケースが多く見られました。これは、米国が勝利し地政学リスクが低下する場面が多かったためと考えられます。一方、欧米におけるイスラム過激派によるテロが発生した際には、TOPIX(東証株価指数)が50営業日前後にわたって一進一退となる傾向が見られます。また、原油価格が1日で10%急騰した場合でも、TOPIXは15営業日前後にわたって一進一退となりやすい傾向があります。
6月22日の株式市場では、イスラエルの株価指数は上昇しましたが、カタールの株価指数は小幅高、サウジアラビアの株価指数は小幅安となりました。また、ビットコインは週末に4%近く下落し、ややリスクオフムードとなりました。
原油価格は6月13日の急騰以降、一進一退で推移していましたが、ベッティングサイトではイランによるホルムズ海峡封鎖の確率が6月22日には55%前後に上昇し、原油価格の急騰も警戒されています。
トランプ大統領は米軍によるイラン攻撃後、「成功した」と述べました。しかし、その目的がイランの核開発断念なのか、あるいは体制転換なのかにより、その後の米国の関与や時間軸も変わってくるでしょう。仮にイランが核を放棄すれば好材料となりますが、テロなどによる報復が起きれば経済活動に悪影響を及ぼす可能性があります。また、米国政権の支持率次第では、関税や減税に関するスケジュールも変更される可能性があります。
日本企業の業績への影響については、原油価格が10%上昇した場合、利益が1~1.25%程度下振れすることが目安となります。テロや原油価格の急騰時には空運・旅行業などへの悪影響が警戒されやすい一方で、小型株やグロース株がやや優勢となる傾向も過去には見られました。
(編集:野村證券投資情報部 デジタル・コンテンツ課)
編集元アナリストレポート
Quick Note – 日本株朝メモ:米国のイラン攻撃第一印象 – イベントスタディは株高も・・・報復・原油次第(2025年6月23日配信)
(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。
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