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2023.06.15 NEW

仕事と育児の両立! 「産後パパ育休」を活用して充実した育児タイムを!

仕事と育児の両立! 「産後パパ育休」を活用して充実した育児タイムを!のイメージ

「育児・介護休業法」が改正されたことに伴い、2022年10月に男性の育児参加を促進するための制度「産後パパ育休」がスタートした。

日本の育休制度はもともと、世界で最も整備されているという調査結果がある。しかし、男性の育休取得率は、近年増加傾向にあるものの、取得する男性はまだ少数派であるのが現状だ。だからこそ、新制度を追い風とし、男性の育休取得率アップが大いに期待されている

そこで、これから育休取得を考える男性のために、経験者が語るメリットや女性目線でうれしかったエピソードを紹介。育休を活用し、夫婦が協力して貴重な子育ての時間をより良く過ごすためのヒントを探っていく。

育児・介護休業法が改正! 新設された「産後パパ育休」って?

「産後パパ育休(出生時育児休業)」とは、男性が子どもの出生日から8週間以内に、最長4週間の育休をとれる制度(2回の分割取得も可能)。

「育児・介護休業法」が改正されたことで、女性の産休(産後休業)に該当する「産後パパ育休」が2022年10月に新設された。子どもが1歳になるまで取得できる「育児休業」とは別に休業を取得できる。

「育児・介護休業法」は、1992年に「育児休業法」が施行されて以来、社会環境の変化に合わせて何度も改正を繰り返してきた。2022年、改正された「育児・介護休業法」の施行と併せて新設された「産後パパ育休」の目的は、今まで以上に男性が柔軟に育休を取得できるようにすることだ。

「産後パパ育休」によって、男性の育休取得率が向上すると期待される理由は大きく2つある。

1つめは、職場に申し出る期限が休業に入る2週間前まで可能であること。2つめは、初回の申し出の際にまとめて申請すれば、2回に分割して休業をとれることだ。しかも、分割する休業の日数は、家庭の事情で自由に調整できる。もちろん、分割する必要がない場合は、一度に4週間の休業を取得することも可能だ。

「育児・介護休業法」の改正ポイントの詳細も確認しておこう(図1)。

図1:育児・介護休業法の改正ポイント
項目 産後パパ育休(出生時育児休業) 改正後の育児休業制度 改正前の育児休業制度
対象期間
取得可能日数
子の出生後8週間以内に4週間まで 原則子が1歳(最長2歳)まで 原則子が1歳(最長2歳)まで
申出期限 原則休業の2週間前まで(※1) 原則1カ月前まで 原則1カ月前まで
分割取得 初めにまとめて申し出れば、分割して2回取得可能 分割して2回取得可能(取得の際にそれぞれ申し出) 原則分割不可
休業中の就業 就業可能(労使協定を締結している場合に限り、労働者が合意した範囲(※2) 原則就業不可 原則就業不可
1歳以降の延長 育休開始日を柔軟化 育休開始日は1歳、1歳半の時点に限定
1歳以降の再取得 特別な事情がある場合に限り再取得可能(※3) 再取得不可

出典:厚生労働省「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内」をもとに編集部作成

※1 雇用環境の整備などについて、今回の改正で義務付けられる内容を上回る取り組みの実施を労使協定で定めている場合は、1カ月前までとすることが可能。

※2 労働者から事業主に条件を申し出て、事業主は労働者が申し出た条件の範囲内で就業候補日・時間を提示し、双方の合意が必要。ただし、就業可能日等は「休業期間中の所定労働時間の半分」「休業開始・終了予定日を就業日とする場合は当該日の所定労働時間数未満」の2つの条件を満たす場合に限る。

※3 1歳以降の育児休業が、他の子についての産前・産後休業、産後パパ育休、介護休業または新たな育児休業の開始により育児休業が終了した場合で、産休等の対象だった子等が死亡等したときは、再度育児休業を取得可能。

出産予定日はあくまでも目安なので、前後することもままある。また、産後の体調回復の程度や、生まれた子どもの健康状態も個人差が大きい。「産後パパ育休」が新設されたことで、各家庭の事情に合わせて、産後の女性のサポートや子育てに男性が柔軟に対応できるようになった。

また、保育園が見つからず1歳以降も延長して育休を取得する場合、開始日は子どもが1歳もしくは1歳半の時点に限定されていた。しかし、今回の法改正で、1歳以降の育休開始日が柔軟化され、夫婦交代で育休がとれるようになり、保育園の入園や女性の職場復帰などのタイミングも状況に応じて自由に選択することが可能となった

ここまでの「育児・介護休業法」の改正内容を、2つの例でおさらいしよう(図2)。

図2:「育児・介護休業法」改正後の働き方や休み方の一例

図2:「育児・介護休業法」改正後の働き方や休み方の一例

出典:厚生労働省「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内」をもとに編集部作成

さらに、「産後パパ育休」には、2つのメリットがあることも見逃せない。

(1)育児に早期から参加することで子育ての大変さや喜びをより実感できる
出産直後から育児に参加することで、子どもの日々の成長を身近に感じられるようになるため、子育ての喜びや大変さをより実感できる。

(2)短期間の休業で育児と業務のバランスを図れる
「産後パパ育休」で短期間の休業を経験した後に、長めの育休の取得を考えることができる。自分が休むことで業務に支障が出るかもしれない、といった不安がある男性でも、育児と仕事を両立できるワークライフバランスの取れた働き方を検討することができる。

また、休業による収入ダウンを不安に感じる人も多いだろうが、「育児休業制度」と「産後パパ育休(出生時育児休業)」ともに共通して、一定の要件を満たしていれば、社会保険料の免除や出生時育児休業給付金の支給があることも覚えておきたい。

育休制度は世界一でも取得率は低迷。職場環境が要因の1つに

今回の法改正で、さらに充実した日本の子育て制度。実は、日本は法改正以前から世界で随一といって良いほど、男性が子育てしやすい環境が整っていたようだ。

2021年に、ユニセフ(国連児童基金)が公表した調査レポート「Where Do Rich Countries Stand on Childcare?(先進国の子育て支援の現状)」では、OECD(経済協力開発機構)およびEU(欧州連合)の加盟41カ国を対象とし、育児休業制度、就学前教育や保育への参加率、保育の質、保育費の手頃さなどを指標とし、加盟国の子育て支援政策を評価し、ランク付けしている。

この調査で、日本の育休制度は、41カ国中1位にランクインしている。しかし、総合ランキングでは21位と中位に甘んじた。同資料では、男性の育休期間は最も長いが、取得率が低いことに言及している。

このように、「産後パパ育休」が新設された背景には、男性の育休取得率の低さがあるようだ。

厚生労働省による「令和3年度雇用均等基本調査」から男性の育休取得率の推移(図3)を見てみよう。

図3:男性の育休取得率の推移

図3:男性の育休取得率の推移

出典:厚生労働省「令和3年度雇用均等基本調査 育児休業者割合(男性) 育児休業取得率の推移」をもとに編集部作成

2011年度の割合は、岩手県、宮城県および福島県を除く全国の結果。

2010年度までの取得率の伸びは緩慢な状況だった。しかし、2011年度以降は着実に取得率が向上している。この要因の1つとして考えられるのが、2010年6月に厚生労働省が発足した「イクメンプロジェクト」だ。男性も積極的に育児参加ができる環境を社会全体で整えることに主眼を置くプロジェクトである。以来、厚生労働省が主導となり、さまざまな活動を展開してきた結果、本人だけでなく職場でも男性の育休取得の重要性が認知されてきた。こうした取り組みが、平成後期からの男性の育休取得率の向上につながったのだろう。

しかし、2021年度の男性の育休取得率13.97%は、決して高いとはいえない数値だ。男性の育休取得を阻む要因は何だろうか。

株式会社 Mama’s Sachiが、2022年8月に実施した「LINEで1日1問育児クイズパパ力検定」ユーザーアンケートの結果にその答えを探してみよう。育休の取得状況別に体験や思い・気付いたこと、理由などを尋ねるアンケート調査(264名)で、「育休取得経験なし/今後の予定なし」と回答した方は、男性46名、女性10名、性別非回答1名だった。

「育休取得経験なし/今後の予定なし」と回答した男性46名の育休を取得しない理由のトップは、「職場に、育休を取得する環境や風土がないから」。2位が「金銭的な心配があるから」となり、3位は「リモートや短時間勤務など業務を調整できるので育休の必要性を感じないから」という結果だった(図4)。

図4:育休を取得しない理由

図4:育休を取得しない理由

出典:株式会社Mama’s Sachi「男性の育休 取得した人の96%が『取得して良かった』/パパママ264名に聞いた!『LINEで1日1問育児クイズパパ力検定』で、育休に関する意識調査を実施」をもとに編集部作成

では反対に、育休の経験者が感じた楽しみやメリットも探っていこう。

育休経験者のリアルな声! 9割がポジティブ! 

同調査で、「育休取得経験あり/取得中」と回答したのは男性100名、女性66名だった。男性の回答にフォーカスすると、「育休を取得して良かったですか?」の質問に対し、96%が「良い/良かった」とポジティブな回答が圧倒的であった。さらに、「もう一度機会があればまた取得したいと思いますか?」という質問でも、85%の男性が「取得したい/取得すると思う」と前向きな回答が過半数を占めた(図5)。

図5:育休を取得して良かったか、もう一度機会があれば取得したいかの割合

図5:育休を取得して良かったか、もう一度機会があれば取得したいかの割合

出典:株式会社Mama’s Sachi「男性の育休 取得した人の96%が『取得して良かった』/パパママ264名に聞いた!『LINEで1日1問育児クイズパパ力検定』で、育休に関する意識調査を実施」をもとに編集部作成

大多数の男性が、育休をポジティブにとらえる要因はどこにあるのか。回答者に「育休取得のメリットで、お考えに近いものを教えてください(5つまで)」と質問したところ、1位は「子どもの成長をそばで見られる」。2位が「夫婦で助け合い、楽しさも苦しさも共有できる」で、3位が「夫婦のコミュニケーションが円滑になること」となった(図6)。

図6:育休を取得するメリット

図6:育休を取得するメリット

出典:株式会社Mama’s Sachi「男性の育休 取得した人の96%が『取得して良かった』/パパママ264名に聞いた!『LINEで1日1問育児クイズパパ力検定』で、育休に関する意識調査を実施」をもとに編集部作成

男性100名の回答数を抜粋。

アンケート結果を見るに、男性の育休取得は、子どもの成長を見守ることを通じた良好な夫婦関係の構築においても、効果をもたらすと考えて良いだろう。

育休を充実させるための心得を知りサンキューパパになろう

「産後パパ育休」の周知・普及が進むことで、実際に育休を取得した男性が感じたメリットに共感する人が増え、今後多くの男性が「育休を取得したい」と思うのではないだろうか。とはいえ、初めての育休となると、「具体的に何をすべきか?」と困惑する人も多いはず。

育休をただの休業で終わらせないためにも、ともに子育てをする女性の目線を知ることも必要だ。コネヒト株式会社が2022年8月に行った「産後パパ育休期間で夫に求めるもの」というアンケートの調査結果トップ5で、「夫の行動の嬉しかったこと具体エピソード」を紹介しよう。

1位 産後の心身の状態の理解
「産後私の体や心の心配を1番にしてくれたこと。子供が産まれてすぐは周り全員子供ばかりに目がいく中、旦那がまず私の精神や体の負担を気遣ってくれたことが産後体も心もヘトヘトになっていた自分には本当にありがたかった。」
「朝起きて、私が授乳していれば飲み物がいるかきいてくれます。私自身飲めてないことが多いのを知ってくれていることが嬉しい。」

2位 休息・睡眠をとらせる
「深夜の時間帯に率先しておむつ替えや抱っこをしてくれる。」
「子供が早起きした時に、子供と一緒に起きてくれて、私の睡眠時間を作ってくれたこと。」

3位 家事の担当
「下の子が夜泣きしている時期に仕事から帰ってから晩御飯の仕上げ、皿洗い、お風呂、上の子の寝かしつけをほぼ毎日してくれた。」
「仕事から帰ったら頼んでいないのに部屋の掃除や夕飯を作ってくれていた。おかげで穏やかな気持ちで子供達に向き合えた。」

4位 精神的な支え
「とにかく口に出してねぎらってくれた。ケーキやゴハンを買ってきてくれるのも嬉しいけど、メンタルを支えてくれるのに勝るものはない。」
「お母さんなんだから私が頑張らなきゃ!と変な責任感が生まれ、産後うつ気味になっていた時『2人の子供なんだから1人で頑張らなくていい』と言われた事。」

5位 主体的な姿勢
「先読みして行動してくれる、やる前から自分にはできないと思わないでやってくれる。」
「子どもが病気の際、仕事を休んだり在宅にしたり、病院の手配などを行ってくれたこと。子が病気の際は母親が休むという考えを持たずに協力してくれたことがとてもありがたかった。」

出典:コネヒト株式会社「【産後パパ育休】夫に求めること第1位は『産後の心身の状態の理解』~夫にしてもらって嬉しかったことの具体例も公開~」をもとに編集部作成

「夫の行動の嬉しかったこと具体エピソード」より抜粋。

アンケート結果から、子育ては夫婦が協力して行うものであることが改めて確認できた。初めての経験で不安を感じるのは男性も女性も変わりない。経験者の声を参考にし、環境に合ったルール作りなどを事前に夫婦で話し合うのもいいだろう。そうやって「産後パパ育休」を活用し、育休をより充実させて過ごしたいものだ。

育休取得中は、夫婦のコミュニケーションも増える。子どもの成長に合わせた住宅選びや、幼稚園から大学までの養育費など、今後のライフプランについて検討するのにも良いタイミングといえるだろう。また、その実現のためにも、資産形成を考えてみるのはいかがだろうか。

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