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2024.07.10 NEW

3期連続増益予想かつPBR1倍割れ銘柄 低PBRランキング

3期連続増益予想かつPBR1倍割れ銘柄 低PBRランキングのイメージ

東京証券取引所は2023年3月に、上場企業に対して「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を要請しました。要請から1年余りが経過し、「PBR(株価純資産倍率)1倍割れ」となっている企業は要請前から減少傾向にあります。全体の株価水準が切り上がった影響もありますが、企業側の対策が功を奏して1倍割れを脱した企業も多くなっています。

しかし、増益が続き経営は堅調に見えるにもかかわらず、現在もPBRが1倍を割り込んでいる企業も存在します。今回は、今期まで3期連続増益が予想されている企業の中から、PBRが1倍を下回る企業をPBRが低い順にランキングしました。なお、ランキングの中には、今年に入り株価が大きく下落した銘柄もありますので、ご留意ください。

〈スクリーニング条件〉 ①銘柄母集団:TOPIX500構成銘柄②PBR1倍未満②経常利益が今期まで3期連続で増益予想

順位 銘柄コード 銘柄名 株価終値
6月27日
(円)
PBR
(円)
3期前経常利益
(億円)
2期前経常利益
(億円)
前期経常利益
(億円)
今期予想経常利益
(億円)
今期決算期
1位 7201 日産自動車 546.7 0.36 3,061 5,154 7,021 7,300 2025.3期
2位 7180 九州フィナンシャルグループ 934.8 0.61 246 355 384 385 2025.3期
3位 6472 NTN 316.7 0.63 68 120 200 220 2025.3期
4位 7211 三菱自動車工業 445.1 0.66 1,009 1,820 2,090 2,200 2025.3期
5位 6395 タダノ 1,127.5 0.8 54 65 163 170 2024.12期
6位 8411 みずほフィナンシャルグループ 3,299 0.81 5,598 7,896 9,140 10,500 2025.3期
7位 8439 東京センチュリー 1,493.0 0.84 905 1,061 1,173 1,250 2025.3期
8位 5802 住友電気工業 2,491.0 0.91 1,381 1,733 2,153 2,420 2025.3期
9位 8593 三菱HCキャピタル 1,053.0 0.91 1,172 1,460 1,516 1,805 2025.3期
10位 2784 アルフレッサ ホールディングス 2,196.5 0.93 325 328 399 400 2025.3期
11位 6923 スタンレー電気 2,875.5 0.93 367 448 480 600 2025.3期
12位 8905 イオンモール 1,904.0 0.93 325 364 370 420 2025.2期
13位 8316 三井住友フィナンシャルグループ 10,450 0.953 10,406 11,609 14,661 15,600 2025.3期
14位 9072 ニッコンホールディングス 3,680 0.97 215 221 238 253 2025.3期
15位 8331 千葉銀行 1,407.0 0.98 788 869 902 980 2025.3期

(注1)株価を含む各種データは2024年6月27日時点。
(注2)諸般の事情により特定の銘柄をリストから削除している場合がある。
(注3)PBRは前期実績基準。
(注4)今期予想経常利益は東洋経済新報社による予想。
(注5)2022年以降に上場した企業は銘柄母集団から除外している。
(出所)東洋経済新報社、会社資料より野村證券投資情報部作成

上位には 日産自動車などがランクイン

1位の日産自動車(7201)は、世界トップクラスの販売台数を誇る完成車メーカーです。同社は、2025.3期の小売販売計画を前期比7%増の370万台としています。また、同期間の1株当たり会社予想の配当金25円を基準とする配当利回りは4.6%(6月27日の株価終値:546.7円)と高くなっています。

2位の九州フィナンシャルグループ(7180)は、肥後銀行や鹿児島銀行、九州FG証券などを傘下に抱える金融持株会社です。今後、地方銀行業界では国内金利環境の正常化がさらなる業績改善につながることが期待されます。

3位のNTN(6472)は、世界的なベアリング(軸受け)メーカーです。2025.3期は、自動車およびアフターマーケットセグメントでの増収が産業機械セグメントの減収をカバーし、加えて円安効果、価格転嫁、利益率改善策などが経費・人件費増を吸収すると野村では見ています。

4位の三菱自動車工業(7211)は、中期的に市場拡大が見込まれる東南アジア諸国連合(ASEAN)でブランドを確立しています。同市場では、2025年にかけて新型車が順次投入される点が追い風ですが、厳しい価格競争が続くと野村では見ています。

5位のタダノ(6395)は、建設用クレーンなどを手掛けています。同社は、2024.12期に前期に続き売上高で過去最高を更新することを予想しています。なお、同期の建設用クレーン世界需要は、前期から概ね横ばいと見込まれています。

野村證券投資情報部 デジタル・コンテンツ課(2024年6月27日時点)

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