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2018.04.02 NEW

カップヌードルの「青春アニメ」CM担当者のおもしろ創出法、日清食品HD岡崎俊英

カップヌードルの「青春アニメ」CM担当者のおもしろ創出法、日清食品HD岡崎俊英のイメージ

国民的人気作品を現代の高校生に置き換えて青春アニメ化したCMシリーズ「HUNGRY DAYS」や、海のない群馬県の山奥に開いた「山の海の家」、ネットユーザーを巻き込んだ「謎肉祭」など、SNSを中心に話題となっているカップヌードルのプロモーション。これらを担当した日清食品ホールディングス宣伝部の岡崎俊英の仕事ぶりに迫った。

まずは普段の業務内容をお教え下さい。

カップヌードルの広告宣伝を担当しています。基本的に担当者は私一人なのですが、上司と相談しながら進めています。宣伝部はブランドごとに縦軸で業務を振り分けるスタイルなので、大きいものではCMやイベントの企画から、細かいものだとSNSの投稿も私の仕事です。

カップヌードルといえば御社の主力商品。広告宣伝を担当されているのが、まさかお一人だとは思いませんでした。

人数が少ない分、フットワークは軽いと思います。私と上司がいて、そのすぐ上に社長という体制ですから。2017年9月にカップヌードルの担当になることが決まったのですが、喜んだのはわずか10秒くらいで、すぐさま猛烈なプレッシャーに襲われました(笑)。私の仕事ぶりが看板ブランドの売上を左右する可能性がある、と考えたら、喜び1、重圧9という感じでした。

「HUNGRY DAYS」のCMシリーズでは、国民的人気作品を題材に、「誰もが知っているあのヒロインが高校生の青春を送っていたら?」というパラレル・ワールドを描いて、大きな反響を呼びました。企画意図はどのようなところにあったのでしょう?

日清食品は「100年ブランドカンパニーへの挑戦」をスローガンに掲げており、カップヌードルについても、長く愛され続けるブランドになることが大きな目標です。そこで、今回のCMシリーズでは次世代のユーザーである若い方に支持されることを目標にしました。

ネット上には好意的な声だけでなく、「原作の世界観を壊すな」「意味が分からない」といった否定的な意見も多かったと伺っています。

評価が分かれるだろうとは思っていましたが、私の想像以上に賛否両論が巻き起こりました。

一般的に、CMは誰にも嫌われないような内容にするのが得策だと思います。ただ、今の若い人は何か引っ掛かかるものがあって、誰かに話したくなるような内容でないとSNSで話題にしてくれません。ですから、否定的な意見も覚悟の上で、思い切り振り切った内容にしたんです。

オンエア後の調査では、ターゲットに設定していた10代からの支持が非常に高かっただけでなく、若年層におけるカップヌードルの喫食率もアップしました。ブランド全体の売上も好調ですので、その点は喜ばしく感じています。

シリーズに携わる中で、一番大変だったのはどのようなことでしたか?
日清食品HD岡崎俊英のイメージ

アニメCMの場合、キャラクターデザインやセリフ、動きや表情など含め、最終的な仕上がりがイメージしにくかったので、実写に比べると非常に難しかったです。

あと、伏線や小ネタのアイデアですね。CMは第4弾まであるのですが、社長と「第1~3弾までは背景にいろんな“突っ込みどころ”を散りばめておいて、最後の第4弾で落とそう」と打ち合わせていたので、特に伏線となる隕石の小ネタにはかなりこだわりました。

細かなネタまで社長と打ち合わせされているとは驚きです。

宣伝部は週に一度、社長との定例ミーティングの場を持っているんです。内容はSNSの投稿案であったり、ウェブの施策であったり、CMの演出内容であったりと様々。ミーティングには他部署の人間も自由に出席することができるので、その場をたとえるなら、まさに「クリエイティブ道場」といった雰囲気です。

そうしたやりとりを繰り返す間には、アイデアに詰まることもあったと思います。そんな時はどうやって気持ちを切り替えていましたか?

喫茶店など、“普段着の自分”でモノを考えられるような場所へ足を運ぶようにしています。デスクに向かっていると中々アイデアが出てこないタイプなんです。SNSの投稿案などは通勤の電車の中で考えることも多いですね。何か浮かんだらスマホに打ち込んでメモしたりしています。

カップヌードルのツイッターを見ていても、面白いことを日々一生懸命に、そして真面目に考えているのだろうなという印象を受けます。

暗い部屋の中で必死に面白いことを探したり、考えたりしている。そんな感覚でしょうか(笑)。本当に、死ぬ気でくだらないことを考えています。

入社される前から「面白いこと」には敏感だったのでしょうか?

妄想が好きで、「もしも、電車の車掌のアナウンスが応援団風だったら」とか、すぐにくだらないことを考えるタイプでした。就職活動でも、面接の最初にすごくバカなことを言ってみて、面接官が食いついてきたら言いたいことを言うという作戦で臨んでいました。特に、日清食品の面接では、悔いの残らないくらいバカなことを言って、「面白い発想ができる」ことを必死でアピールしました。

具体的にはどんな話をされたのでしょう。

「日本のトイレはつまらない」と熱弁したことを覚えています。「誰もが足しげく通う場所なのに、何の仕掛けもないのはもったいない」と、今考えてみれば食品会社にまったくそぐわない内容だったのですが、なぜか採用されました。あとで知ったのですが、日清食品はユニークな人材を求めて「変人」を2~3割採用すると公言しているんです。おそらく、その枠で通ったんでしょうね(笑)。

ユニークな発想を磨くために、日々心掛けていることはありますか?

世間で話題になっていることの理由や、それをカップヌードルに置き換えたらどうなるかを考えるようにしています。後輩たちには「大喜利で右脳を鍛えてみたら」とアドバイスしたこともありますね。大喜利はギャップの生み出し方のすごくいい練習になりますし、そういう発想がユニークな企画につながっていくのかなと。
私も企画に煮詰まった時は、無駄に夜中の3時くらいまで大喜利アプリでボケたりしています。いいボケにはいいツッコミが入りますから、世間からの話題を得るためにはボケる訓練をしておくのがいいんじゃないかと思っています。

今後の目標を教えて下さい。
日清食品HD岡崎俊英のイメージ

カップヌードルを若い人に「なくなったら寂しい!」と思われるような存在にしていきたいです。

若者に“仲間”と思ってもらえるようなブランドにするためにも、SNSなどを通じて一緒に楽しめるようにしたいですし、いい意味で「オモチャにされる存在」でいたい。私自身も彼らに「これ、面白いでしょ!」と見せびらかせるような仕事をしていきたいです。

岡崎 俊英(おかざき としひで)
1981年生まれ、埼玉県出身。県立川越高校、早稲田大学商学部を経て日清食品に入社。2015年に日清食品ホールディングス宣伝部へ異動し、現在は同部係長。2人の子供への「面白英才教育」に余念がなく、ここ最近は、お風呂でダチョウ倶楽部の持ちネタを仕込み中だとか

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