2017.11.16 NEW
【副業特集:後編】無理せずに稼ぐには、副業選びが大切! 会社員にオススメの3分野
会社員でも、気軽に副業を始められる時代になった。前編に続き、副業に詳しい中野貴利人(なかの きりと)さんに、本業に支障が出ない範囲で始められる「オススメの副業」について聞いた。
副業
前編では、副業解禁の流れを受け、会社員が副業を始めるメリット・デメリットや副業に向いている人・向いていない人を紹介した。
後編では、会社員が本業に支障が出ない範囲で気軽に始められる「オススメの副業」について、中野さんに教えてもらう。
前編の最後で触れた、副業を選ぶ際に知っておきたい3つのこと
- 得意分野、興味関心から考えること
- 自由になる時間から逆算して時間管理をすること
- 身体への負担を考えること
を、叶えやすい副業をどう選べばいいのかを具体的に聞いた。
副業には大きく分けると2パターンある
副業には「時間切り売り型」と「成功報酬型」の2つのパターンがあるという。「時間切り売り型」とは、1時間あたりで報酬が決まるアルバイトやパートなどの仕事と同じ。一方で「成功報酬型」とは、自分のスキルを使ったり、ネット上で物を売ったりして稼ぐ仕事。
一般的に、会社員には、時間の融通が効く面と本業での経験が活かせることから、「成功報酬型」がオススメと言われている。
ただ、最近では、専門家へ相談できるマッチングサイトが増えたことから、プロスキルを持っている人であれば、高い時給を見込める「時間切り売り型」も悪い選択肢ではないようだ。
会社員にオススメの副業、3分野はこれだ!
「時間切り売り型」でも割りのいい副業が増えてきたとはいえ、会社員にとっては、得意なこと・少ない時間・身体に負担かけずに稼げる「成功報酬型」はやはり魅力的。
その中でも、素人でも始めやすく、今後のニーズが見込める3分野は以下の通り。これらの3分野の副業の共通点は、
- ストレスが少ない
- 場所を選ばない
- 疲労感が少ない
- 高収入になりえる
- 空いた時間にできる
といった会社員が続けやすい要素が入っている。詳しく解説していこう。
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クリエイティブ系
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専門知識に自信がある人は、自身で情報メディアの運営をしたり、解説動画を動画サイトにアップする方法がある。ただ、この市場に打って出るには、相当な専門性が必要。
手軽に始めたいなら、クラウドソーシングの事業会社から、ライティング、イラスト、ウェブデザインなどの単発の仕事をウェブ上で請け負うのがいい。信頼度が上がっていくと、単価も高く設定できるようになる。
例えば、1本1万円の仕事に、休日の3時間費やすとすると、8本請け負えば月8万円の稼ぎになる。休日に3時間×8日間なら、会社員でも負担にならない時間ではないだろうか。
【例】情報メディアの運営、動画サイトの投稿、クラウドソーシング、コンテンツ販売、写真・動画販売など
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販売系
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製作が得意な人は、手作りした服やバッグなどをサイトで販売するのがオススメ。販売サイトの普及により、取引が簡素化されたため気軽に始めやすい。
例えば、家具作りが趣味の男性は、家具をひとつ売るごとに5,000円の利益をあげ、最高月収10万円を稼いでいる。
その他、デザインセンスがあれば、SNS上で自作したスタンプを売ったり、大手アパレル会社が始めた自作のTシャツを販売できるサイトを活用するのもいい。その他、王道の「安く買って高く売る」せどりも魅力。商品知識があり、マーケット感覚があれば、仕入れ資金だけで始められる。
【例】ネットショップ、手作り品の製作販売、割安商品を仕入れフリマアプリで販売など
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シェアビジネス系
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時間がない人にオススメなのは、自身が持つ遊休資産を活用する方法。自分が持っていなくても、実家の空き駐車場を「駐車場」としてシェアリング登録して稼いでいる人もいる。
その他、会社員の遊休資産になり得るのは、土日しか乗らない車。平日1日1万円でレンタルしたら、フル稼働の場合は月20万円の稼ぎも夢じゃない。自身の月の労働時間も平均2~4時間と少ないのが魅力。
使用頻度が少ないブランドバッグをシェアリング登録するだけで、月2、3万の収入を得ている人もいる。自分の代わりに稼いでくれる資産がないか、まずは、資産の洗い出しをしてみてはいかがだろうか。
【例】ブランド品、車、土地、家屋など遊休資産のシェアリング
準備しすぎないこと、お金をかけすぎないこと
ただ、副業を始めるに辺り気をつけたい点もある。副業を始める人の中には、準備に余念がなく、そのために借金をしてしまう人もいるという。
「『この資格を取ったら月数十万円』『この情報を取ったら稼げる』などのうまい話は大体が詐欺」と中野さん。「ある程度は自己投資も必要だけど、深みにはまらないように。自己投資はあくまで失ってもいい額、勉強代だと思える額ならいい」という。
準備は大切だが、あまり投資過ぎるとリスクも大きくなる。また、そうした人の心配に漬け込む、詐欺まがいの情報に踊らされないように気をつけることも大切だ。
小さく始めて、現場を知ることが大事
小さくでもいいから始めてみると、いかに書籍やネットの情報が古いかを実感できるそうだ。「いつの時代も最新情報は現場にあるし、成功する人はすでに動いている人」と中野さん。副業に興味を持ち情報収集したのであれば、その時間のもとを取る意味でも始めてみるのが良さそうだ。
- 監修:中野 貴利人(なかの きりと)
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「株式会社ネットピコ代表取締役。自身の副業体験を元にした副業情報サイト「フクポン」を運営。その副業スタイルはテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」のほか、ニューヨーク・タイムズや朝日新聞、ビジネス誌などでも取り上げられ、注目を集めている。副業に関する著作も多数。