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【不機嫌対策特集:後編】自分が不機嫌になってない? 気づき方と対処法

【不機嫌対策特集:後編】自分が不機嫌になってない? 気づき方と対処法のイメージ

不機嫌な人は、職場の雰囲気を悪くしてしまうが、人は自分の「不機嫌」に気づきにくいもの。では、不機嫌さを出さないために、何ができるのだろう。

前編では、人が抱く「不機嫌さ」の正体と、そうした人が身近にいる際の対処法を紹介した。後編では、自分が不機嫌な状態でも、まわりの人たちまで不機嫌にさせない、つまり巻き込まないための対処法を探っていきたい。

最初に意識してほしいのは、そもそも「自分自身が不機嫌か」に気づくのが難しいということだ。精神科医の和田秀樹さんは「不機嫌が厄介なのは、まわりは不愉快に思っているけれど、本人が不機嫌だと気づいていないことだ」と指摘する。

また、臨床心理士として職場の人間関係の相談に乗る関屋裕希さんによると、「不機嫌な人が及ぼす、まわりへのダメージは意外と大きい」と指摘。不機嫌な人が職場で近くにいると、知らず知らずのうちに緊張を強いられ、心身のコンディショニングが悪くなってしまうのだと言う。
自分が不機嫌でいることは、まわりを不快にさせ、心労をかけてしまう。であれば、自分の不機嫌さをできるだけ表に出さないように対処することは、社会人として最低限の礼儀と言えよう。

では、自分が不機嫌だと気づくためにはどうしたらいいのか。関屋さんは、下記の通りアドバイスする。

  1. 体のサインに敏感になること

    自分の不機嫌さに気づくには、体のサインに敏感になることが重要だ。たとえば、肩こりがある場合。イライラのせいで、肩に力が入ってしまっていることが原因というケースは少なくない。また、集中力や判断力が鈍くなっていると感じたときも要注意。それは身体と心の疲れに起因しており、そんなときは不機嫌さが表に出ているリスクが高い。体調不良も不機嫌さの一因になるということを、常に意識しておこう。

  2. 自分の思考に敏感になること

    2番目の「自分の思考に敏感になる」は、いちばん難しい方法だ。不機嫌であることに気づく人が少ないように、自分がネガティブな思考に陥っていることに気づく人も少ないためだ。ただ、不機嫌さに対処したいのであれば、自分のネガティブな面と向き合うことは不可欠。気持ちを整理するうえでも、「なんで思い通りにいかないの?」「なんであの人は評価されているのに?」のように、「なんで○○なのか」という自分の不満を表す思考を書き出すといいだろう。すると、何が満たされていないために不機嫌だったのか、自分を客観的に見られるようになる。

  3. 自分の行動に敏感になること

    前述したとおり、自身が不機嫌かどうかは、なかなか気づきにくいもの。だからこそ、まわりの人が自分の行動にどのように反応しているかを意識してほしい。周囲から「最近疲れ気味ではないですか?」「今日何かありました?」などと声をかけられたら要注意。もっと言えば、誰も話しかけてこない、なんてときには、「不機嫌さが漏れ出てしまっているかも」と疑ってみよう。

以上が、自分の不機嫌さに敏感でいるためのアドバイスだが、一歩進んで、不機嫌さと向き合いたいのであれば、「自分の不機嫌さを受け入れる」ことが大事だと、和田さんは次のように話す。

「仮に自分が不機嫌な状態だと気づかされたとき、重要なのはその状態を否定しないことです。たとえば『何か嫌なことがあったの?』と心配された際、『そんなことないよ』と否定しまう人がいるが、それは自己理解のチャンスをみすみす捨てているのと同じです」。不機嫌を繰り返さないためには、自分がどんなときに満たされないと感じるのか自己理解を高めておくのは有効だと言う。

たとえば、完璧主義な人は、自分が完璧でないと機嫌が悪くなったり、他人が完璧にこなしてくれないとイライラする傾向がある。完璧主義だと自分で理解しておくことは、不機嫌さをコントロールするためにも有効なのだ。

不機嫌である自分を、積極的に開示する

とはいえ、人間である以上、不機嫌になってしまうのはある程度仕方がないこと。特に、結果を出すことを求められ、長時間過ごす職場で、ストレスゼロで過ごすのは不可能。さらに、業務が詰まっている、体調が芳しくない、思い通りにいかない、というストレスまで加われば、どんな人でも大なり小なり不機嫌さが表に出てしまうだろう。つまり、「不機嫌ゼロ」を目指すのは現実的ではない。

「いま、仕事が大変で」「体調が悪くて」など、不機嫌の理由を積極的に開示して、自分の不機嫌な状態を受け止めると同時に、「なんかあったの?」とお互い言い合って、職場の仲間の不機嫌も受け入れていくこと。こうした、“お互いさま”と思える関係性が、職場での働きやすさにつながっていくはずだ。

快適な空間は、一朝一夕に作られるものではない。一人一人の小さな心がけの積み重ねによって、より良くなっていくのではないだろうか。

監修:和田 秀樹(わだ ひでき)

精神科医。1960年大阪市生まれ。1985年東京大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院精神神経科、老人科、神経内科にて研修、国立水戸病院神経内科および救命救急センターレジデント、東京大学医学部付属病院精神神経科助手、アメリカ、カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、現在、国際医療福祉大学心理学科教授(臨床心理学専攻)、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック(アンチエイジングとエグゼクティブカウンセリングに特化したクリニック)院長。主な著書に『感情的にならない本』など多数。

監修:関屋 裕希(せきや ゆき)

臨床心理士。博士(心理学)。東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野 客員研究員。早稲田大学第一文学部心理学専修卒業、筑波大学大学院人間総合科学研究科発達臨床心理学分野博士課程修了後、2012年より現所属にて特任研究員として勤務。専門は産業精神保健(職場のメンタルヘルス)。業種や企業規模を問わず、ストレスマネジメントに関する講演、企業の組織的なストレス対策に関するコンサルティング、執筆活動をおこなっている。著書に『感情の問題地図』がある。

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