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2021.09.09 NEW

投資している人が注目する「配当金」と「株主優待」―楽しみながらできる資産形成とは

投資している人が注目する「配当金」と「株主優待」―楽しみながらできる資産形成とはのイメージ

預貯金だけでは老後が心配だと思う人は多い。そこで、資産運用や投資を始めたいところだが、「どうしたらいいかわからない」「どの銘柄を買ったらいいのかわからない」など、尻込みしてしまう人も多いだろう。

また、投資というと、「素人には難しい」「ギャンブル・賭博に似ている」「短期間で売買を繰り返し、儲けを出すために逐一スマホで値動きを確認する必要がある」といった印象があるかもしれない。

しかし、値動きに振り回されずに、「配当金」と「株主優待」を目的に、楽しみながらできる投資スタイルがあり、個人投資家を対象にしたアンケートでも、配当金や株主優待に注目して投資をしている人が多かった。今回は、その魅力について見ていきたい。

投資に興味を持ったきっかけは?

日本証券業協会が5,000人の個人投資家を対象に実施したアンケートでは、有価証券に興味・関心を持ったきっかけとして最も多かった回答は「株主優待があることを知った」の34.9%だった。多くの個人投資家が、株主優待に魅力を感じていることがわかった(図1)。

図1:有価証券に興味・関心を持ったきっかけ(上位抜粋/複数回答)

図1:有価証券に興味・関心を持ったきっかけ(上位抜粋/複数回答)

出典:日本証券業協会「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」
※ 全国の20歳以上の個人投資家5,000名を対象にしたインターネット調査。2020年6月30日~7月5日に実施。

有価証券を購入する目的では「老後の生活資金のため」が57.4%でトップになる中、「配当金、分配金、利子を得るため」が50.5%で2位、「株主優待を得るため」が34.3%で4位にランクイン。個人投資家の多くが配当金や株主優待に注目して、投資をしていることがわかる。

また、投資は短期的に売買を繰り返して、収益を手にするものだと考えている人もいるかもしれないが、「短期的に儲けるため」と回答した個人投資家は11.2%にとどまっている(図2)。

図2:有価証券の購入目的(上位抜粋/複数回答)

図2:有価証券の購入目的(上位抜粋/複数回答)

出典:日本証券業協会「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」
※ 全国の20歳以上の個人投資家5,000名を対象にしたインターネット調査。2020年6月30日~7月5日に実施。

株式の投資方針では、個人投資家の19%が「配当・分配金・利子を重視している」、10.3%が「株主優待を重視している」と回答した。配当金や株主優待が株式投資の方針を決めるうえで、重要なポイントになっていることがわかる。

また、「概ね長期保有だが、ある程度値上がり益があれば売却する」と回答した個人投資家が51.3%を占め、「値上がり益重視であり、短期間に売却する」は13.2%にとどまっている。これから投資を始めるという人は、実際に投資をしている個人投資家の多くが“長期投資”の方針であることにも注目しておくと良いだろう(図3)。

図3:『株式』投資方針

図3:『株式』投資方針

出典:日本証券業協会「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」
※ 全国の20歳以上の個人投資家5,000名を対象にしたインターネット調査。2020年6月30日~7月5日に実施。
※ n数=3,951は、株式保有者

配当金と株主優待の魅力とは?

配当金とは、企業が得た利益の一部を株主へ分配するものである。

配当金に注目した株式投資の魅力は、株式を保有し続けることで、企業の業績などに応じて決算期ごとに配当金を受け取れることだ。

各企業の株価や業績は一定ではないため、単純に配当金が多い・少ないだけで銘柄を選ぶことは難しい。そこで、一株あたりの予想年間配当金を株価で割って求められる「予想配当利回り」という指標が役に立つ。

低金利時代と言われる昨今ではあるが、日本取引所グループが公表しているデータを見ると、東京証券取引所第一部市場に上場する有配会社の配当利回りは、平均で1.89%(2021年7月平均)だ。

では、実際にどのくらいの配当金がもらえるのだろうか。たとえば、予想配当利回りが2.5%の場合、その株式の投資金額が50万円とすると、年間で12,500円の配当金が期待できることを表している(注1)

(注1)手数料や税金は考慮していません。また将来の投資成果を保証するものではありません。

もうひとつの魅力である株主優待とは、企業が一定数以上の株式を保有する株主に対して、自社商品やサービス、オリジナルグッズなどの「優待品」を贈る制度のことである(注2)

(注2)2021年3月末現在、全上場企業の約3社に1社が実施しています。

株主優待は優待品のジャンルや人気ランキングから探すことができ、飲食関連企業であれば食品や食事券、商業施設関連ではギフト券など、普段の生活でも利用しやすい優待が人気だ。

もらった商品を家族や知人にプレゼントしたり、株主優待を使って買い物をしたりすれば、楽しみながら株式投資もできる。普段利用しているサービスや趣味に合った株主優待を実施している銘柄を中心に、投資先を探してみるのも一つの手だろう。

ただし、配当金は、基本的には企業の利益を基に実施しているため、業績が安定しているかどうかをチェックし、長期保有に相応しい株式かを総合的に判断することが重要だ
また、株主優待は、あくまで企業の判断で行われるので、優待方針の把握などを注意する必要がある。

配当金や株主優待に注目して長期的に株式を保有すれば、短期的な値動きに一喜一憂することなく、落ち着いて、かつ楽しみながら資産形成ができるだろう。「何から始めればいいかわからない」という人は、配当金や株主優待から銘柄を探して、株式投資を始めてみるのも良いだろう(注3)

(注3)将来の投資成果を示唆または保証するものではありません。また、会社判断や業績如何によっては、優待内容の変更・廃止または減配・無配になる可能性があります。ご投資にあたっては、配当金・株主優待以外の要素についてもご検討のうえ、ご自身でご判断ください。

株式の手数料等およびリスクについて

国内株式(国内REIT、国内ETF、国内ETN、国内インフラファンドを含む)の売買取引には、約定代金に対し最大1.43%(税込み)(20万円以下の場合は2,860円(税込み))の売買手数料をいただきます。国内株式を相対取引(募集等を含む)によりご購入いただく場合は、購入対価のみお支払いいただきます。ただし、相対取引による売買においても、お客様との合意に基づき、別途手数料をいただくことがあります。国内株式は株価の変動により損失が生じるおそれがあります。国内REITは運用する不動産の価格や収益力の変動により損失が生じるおそれがあります。国内ETFおよび国内ETNは連動する指数等の変動により損失が生じるおそれがあります。国内インフラファンドは運用するインフラ資産等の価格や収益力の変動により損失が生じるおそれがあります。
外国株式(外国ETF、外国預託証券を含む)の売買取引には、売買金額(現地約定金額に現地手数料と税金等を買いの場合には加え、売りの場合には差し引いた額)に対し最大1.045%(税込み)(売買代金が75万円以下の場合は最大7,810円(税込み))の国内売買手数料をいただきます。外国の金融商品市場での現地手数料や税金等は国や地域により異なります。外国株式を相対取引(募集等を含む)によりご購入いただく場合は、購入対価のみお支払いいただきます。ただし、相対取引による売買においても、お客様との合意に基づき、別途手数料をいただくことがあります。外国株式は株価の変動および為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。
詳しくは、契約締結前交付書面や上場有価証券等書面、目論見書、等をよくお読みください。

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