特定投資家制度

投資者保護を前提としつつ、リスクキャピタル供給を円滑化させるために特定投資家制度ができました。適格機関投資家や上場会社などのお客様は、特定投資家となり、投資者保護制度の適用が一部除外されます。

特定投資家と一般投資家の区分

特定投資家 一般投資家への移行可能 独立行政法人等の特殊法人
投資者保護基金預金
保険機構等
外国法人
特定目的会社
上場会社
金融商品取引業者等
資本金5億円以上の株式会社
一般投資家への移行不可
日本銀行
適格機関投資家
一般投資家 特定投資家への移行可能

特定投資家に該当しない法人
一定の条件を満たす個人(取引の状況等から合理的に判断して)

  1. 純資産3億円以上
  2. 投資性のある金融資産3億円以上
  3. 取引開始後1年以上経過

であること

特定投資家への移行不可 上記に該当しない個人
前へ
次へ

金融商品取引業者の投資者保護に関する行為規制の概要

特定投資家、一般投資家とも適用される行為規制

  • 顧客に対する誠実義務
  • 名義貸しの禁止
  • 虚偽告知の禁止
  • 投資助言・投資運用にかかる偽計等の禁止
  • 顧客情報の適正な取り扱い
  • 標識の提示
  • 社債の管理の禁止
  • 断定的判断の提供の禁止
  • 損失補てん等の禁止
  • 分別管理義務

特定投資家に対して適用されない行為規制

  • 適合性の原則の遵守
  • 契約締結前交付書面の交付
  • 契約締結時交付書面の交付
  • 保証金の受領にかかる書面の交付
  • 書面による解除
  • 広告等の規制
  • 不招請勧誘の禁止
  • 最良執行方針等記載書面の事前交付
  • 取引態様の明示
  • 勧誘受諾意思の確認、再勧誘の禁止

特定投資家から一般投資家、一般投資家から特定投資家への移行にあたって

移行可能な契約について

特定投資家から一般投資家、一般投資家から特定投資家への移行は、次の3種類の契約ごとに可能です。

  • 有価証券の売買関係
  • デリバティブ取引関係
  • 投資一任契約関係

次の3種類の契約については、必要に応じて移行のご意向を伺う場合があります。

  • 特定預金
  • 特定信託
  • 特定保険

特定投資家から一般投資家へ移行される場合

お客様からのご連絡により、「特定投資家」から「一般投資家」へ移行することができます。「一般投資家」への移行を希望されるお客様は、お取引店までご連絡ください。

「特定投資家」から「一般投資家」に移行された場合、お客様から「特定投資家」へ復帰のお申し出がない限り「一般投資家」としてお取り扱いいたします。「一般投資家」に移行されたお客様が「特定投資家」への復帰を希望される場合には、お取引店までご連絡ください。

一般投資家から特定投資家へ移行される場合

一定の条件を満たし、「特定投資家」に移行可能と認められる場合、「一般投資家」のお客様は「特定投資家」への移行が可能です。「特定投資家」への移行を希望されるお客様はお取引店までご連絡ください。

「一般投資家」から「特定投資家」に移行された場合、原則として弊社が移行することを承諾した日から1年以内の弊社が設定する期限日(注)まで「特定投資家」としてお取り扱いいたします。なお、期限日前であっても、お客様が「一般投資家」への復帰を希望される場合には、お取引店までご連絡いただければ、いつでも「一般投資家」に復帰することができます。

  • 承諾日から1年以内に到来する3月31日、9月30日のいずれか遅い日

特定投資家向け銘柄制度(J-Ships)

非上場株式等の店頭有価証券や投資信託受益証券等を対象とした、特定投資家限定の取引です。

店頭有価証券等の特定投資家に対する投資勧誘等に関する取扱要領