投資先を分散して、上手に運用リスクと付き合う。過去のデータから学ぶ、分散投資の効用とは?
資産の運用には、市場の変動により投資した資産の価格が変動するリスクがあります。
しかし「株式」だけでなく「債券」も保有する、「国内」だけでなく「海外」の商品も組み入れる、など分散投資を行うことで、価格変動リスクを抑制しながらリターンを高める効果も期待することができます。
下の図は過去の相場状況において、異なる資産を保有していた場合の累積リターンの推移を示しています。
これから先の経済や金融市場の動向を的確に予想することは難しいですが、過去においてどのような組み合わせで資産を保有していた場合に運用成果が高かったか、参考にすることはできるのではないでしょうか。
- 使用データ(インデックス)について
- 国内株式:TOPIX(配当込み)、1989年1月以前はTOPIXと東証一部平均利回りから計算
- 外国債券(為替ヘッジなし):FTSE世界国債インデックス(除く日本:円ベース)
- 算出期間は1988年3月末から2024年3月末まで。
- 各年度末にリバランス(投資比率を当初比率に調整)したとして算出している。リバランスにかかるコストは考慮していない。
- 本資料のシミュレーション結果は特定の前提条件のもと、簡易な手法にて行われている。当該結果は前提条件の異なるもの、より精緻な手法によるもの等とは異なる結果になることがある。また当該結果は将来の結果を保証するものではない。
(出所)野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティングより野村證券投資情報部作成
海外にも目を向けてみよう!日本と海外、見通しの違い
日本は少子高齢化が進み、財政状況も悪化するなど、将来に経済が大きく好転するのか、不安を感じる要素もあります。
一方で海外に目を向けた場合「人口」「資源」「財政状況」など、見通しが明るいと思われる国も存在しています。
それらを組み合わせて投資する事により、リターンを高めつつ上手に価格変動リスクを抑制することも期待できます。
また、外貨建て資産に投資する際には、為替変動リスクが伴います。ただ、米ドルをはじめとする先進国の通貨は流動性が高く、為替レートの変動も新興国通貨と比較すると、安定していると考えられます。
日本と海外の違い
日本 | 海外 | |
---|---|---|
人口 |
増加している国がある |
|
資源 |
希少 |
「資源国」と呼ばれる国がある |
財政事情 |
悪い |
日本より良い国がある |
(出所)野村證券投資情報部作成
世界の為替市場における先進国通貨の地位
- データは、通貨別取引高の2022年4月における1日当たりの平均値。
(出所)国際決済銀行(BIS)『外国為替取引に関する中央銀行調査(2022年4月時点)』より野村證券投資情報部作成
- 12兆3,474億米ドルには不明分も含む。
(出所)国際通貨基金(IMF)資料より、野村證券投資情報部作成
主要先進国通貨の対円レート推移
- データは月次で期間は1990年1月から2024年11月(12日時点)まで。
(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成
「外貨建て債券」の場合、為替変動リスクへの注意も必要
為替相場の変動により、投資した外貨建て資産の円評価額(価値)が上がったり、下がったりする可能性がありますので、注意が必要です。
オンラインサービスでは、為替レポートなどもご用意しておりますので、ご参照ください。
- 税金・手数料等は考慮していません。
(出所)野村證券投資情報部作成