Wealth Management野村ウェルス・マネジメントのチーム

萩原 夕貴 支店長

お客様にも同僚にも自分にも“実現したいことを諦めない”人生を

大切にしているのは「想定力」と「準備力」

萩原 夕貴 支店長

  • 2010年に入社し、パートナーとして支店勤務後、人材開発部にて採用や人材育成業務に従事。その後も複数支店でのパートナー経験や従業員組合執行部、営業企画部など様々な経験を重ねたのち、2024年4月より現在の支店の支店長に就任。

お客様にも同僚にも、実現したいことを諦めない欲張りな人生を―。支店を率いる萩原は、若くして支店長となったひとりだ。徹底してお客様一人ひとりのご意向やご要望を考え抜く、思いに寄り添った想定力と先を見据えた準備力で信頼関係を築き上げるパートナーとしての経験が買われ、支店長へと抜擢された。資産の承継対策からポートフォリオ対策まで、萩原夕貴が携わった課題解決のストーリーと、支店長としての考え方やマネジメントスタイルについても語る。

  • 野村では、「お客様から最も信頼される相手として選ばれたい」という思いから、営業担当者を「パートナー」と呼んでいます。

資産承継対策で信頼されるために、不安を払拭できることは何でもする

2024年から、初めて支店長を任されることになりました。それまで複数の支店や人事関連、従業員組合の執行部など幅広い部署を経験してきましたが、常に相手方となる人との個々の会話を重視するということを大切にしてきました。その経験が、今では支店長として、すべてのお客様と接する中で活きていると思います。

私自身、これまで多くのお客様を担当させていただいたことでたくさんのことを学ばせていただきました。人事異動により、様々なバックグラウンドをお持ちのお客様とお付き合いさせていただいたことが、自分自身の成長につながっていると思います。私自身がお客様と接してきた中で感じたことは、これまで歩んできた人生や将来に対する考え方、ライフステージの変化によってお客様から求められることは異なるということでした。お客様のそういった変化を感じながら、お客様のご意向にあった課題を想定しながら、必死に考えてきた経験が、今の支店長としてのスタンスにもつながっていると感じています。

パートナーとしての大切な役割のひとつに、お客様と資産承継プランを一緒に考えるということがあります。以前、私が担当させていただいた60代のある女性のお客様が印象に残っています。60代というと一般的には資産承継を考える方はあまり多くないと言われていますが、ご主人の闘病をきっかけに「私自身も早めに承継準備をしなければ」と感じられたようで、私にご相談をいただきました。資産承継対策は「お客様のこれからの人生をともに描くこと」ですので、その時にお客様が対策として検討してご準備されている内容を、ご自身が納得されているかどうかが大事です。お客様の思いにしっかりと寄り添いながら、野村の本社機能や外部の専門家を交えたご面談を何度も重ねて、丁寧にお客様が十分ご納得をいただけるような提案ができました。

最初にご相談をいただいた時には、資産の中で不動産の占める比率が高く、お子様たちへどのように承継すればよいか悩まれていて、「なぜこのように分けようと考えたのかを伝えたい」という気持ちを強く抱いておられました。そのため、遺言に付言事項を記載してご自身のお考えをお子様たちへお伝えすることに関心を持たれていました。

本社から相続コンサルタントや税理士も一緒にお伺いして、専門家の意見も交えながら、丁寧にお客様のご意向を確認しました。そして、遺言信託を用いて、遺言の付言事項などを私も一緒に検討しました。最終的には公証役場に同行してきちんと遺言を残していただくことができました。提案の途中にご家族とコミュニケーションを取るなかで、当初のお考えと変わられた場面もありましたが、最終的にはお客様自身がご納得いただける提案になりました。

お客様から「これで安心して暮らせる」と感謝の言葉をいただけたことで、野村の総合的な強みを再認識することができました。相続や資産承継対策にはお客様にとって相当な時間と心理的なハードルが伴いますが、お客様との信頼を築きながら一つひとつのステップを進めることで、お客様の満足度と安心感につながることを改めて実感しました。

入社8年目に担当させていただいたお客様とのやり取りがきっかけとなって、お客様にご満足いただくために、先を見据えて準備をすることを強く意識するようになりました。
そのお客様は、ご夫婦で病院を創立された80代の方でした。担当し始めた頃は、マーケットが大きく変動し、不安定な環境で保有される資産についてご心配されるようなタイミングでした。そのため、当時の上司と一緒にお客様のご投資状況のご報告や、保有される資産のパフォーマンス改善の提案を継続して行いました。そして、しばらく経ったある時、お客様から「あなたたちのおかげで、野村さんのことが大好きになりました」という、うれしいお言葉をいただきました。お客様が心を開いて、人生を共に歩むパートナーと私たちを認めてくださった第一歩だったのだと思います。
それから担当して約1年が経った頃、「基金をつくって、医者を目指す学生を支援するのはどうか」という提案をいたしました。お客様にはお子様がいらっしゃらず、相続について悩まれていたことと、若者を支援する活動がしたいというお気持ちを面談の中で伺っていたからです。「野村はそんなこともできるの?それならぜひあなたたちにお願いしたい」と表情を輝かせて前向きな言葉をいただいたことを、今でもよく覚えています。しかし、そのような会話をしていた翌月、そのお客様は突然亡くなられました。お客様のお気持ちや夢は以前から分かっていたはずなのに、もっと早くお客様のご意向を想定して準備ができていたら、お客様の思いを叶えられたのではないかと非常に悔やみました。
それ以来、私はお客様の思いに沿った提案をよりスピーディーに行えるよう、様々な状況を想定して準備することを心掛けるようになりました。

お客様の銘柄管理から税務申告手続きまでを丁寧にサポート

一般口座で株式を非常に多く保有されていたお客様の案件も印象深いです。海外居住が長く、なかなか連絡がつかない方でしたが、ある時、お持ちの銘柄について株式公開買付け(TOB)が発生したため、急ぎの対応が必要であることをお伝えしました。

ちょうど少し前に帰国されていたとのことで、お話をうかがうと「これを機に保有株式をすべて売却して気持ちをすっきりさせたい」とのご意向でした。単純にTOBや売却の対応だけでしたらお電話で承ることもできましたが、「お会いして直接お話を伺う必要がある」と判断し、面談を申し出て状況を詳しく伺いました。するとお客様は、「海外からの帰国後、税務申告の手続きが煩雑で大変だった。そのため、TOBをきっかけに保有株式を売却して現金化し、今後は肩の荷を下ろしたい」と考えておられました。特に現金の使い道があるわけではなく、問題は、煩雑な手続きから解放されたい、ということでした。

そこで、保有されていた銘柄の取得時期を調べる必要があったため、お客様のサポートに徹し、税務面についても弊社から税理士のご紹介を行いました。社内でも関係部署の協力を仰ぎ、お客様が必要とされる情報をまとめてご提供しました。事前の準備を整えて、その後の面談で税理士から詳細にご説明をしていただきました。

お客様が煩雑に感じられていた手続きをサポートさせていただいたことをきっかけに、売却資金の運用について耳を傾けていただくことができました。売却して現金で持ち続けるのはインフレの可能性等を考えると得策ではない、という将来の見通しやリスク、分散投資の選択肢等を説明したところ、煩雑で面倒というお考え以上に資産運用の必要性をご理解いただき、「今後は運用についても考えていきたい」との言葉をいただきました。

実はお客様にとって投資のハードルとなるのは、税務申告の煩雑さなど、手続き面であることも多いのです。その懸念を解消し、将来の運用について前向きに考えていただけたことは非常にうれしい経験でした。その後、私の異動が決まり、担当者の引き継ぎを行った際も、税理士や上司と連携し、野村としてお客様と引き続き良好な関係を維持できるように心掛けました。

TOBの期限が迫る中、短期間で様々な提案を進めたことは大きな挑戦でしたが、お客様にとって最適と考えられる選択肢を提供することができ、安心にもつながったと感じています。

お客様にご提案できる自分なりの銘柄リストを常に持つ

野村はお客様に、様々な投資スタイルの提案や相続など長期にわたるサポートができることが強みですが、私自身はやはり、株式投資について自分の考えを常に持ち、お客様に個別銘柄を提案するのも証券会社においてとても大切なことだと思っています。この考えは私が入社して2年目の時に、上司が教えてくれたことが大きく影響しています。その上司は、株式の情報提供から時事問題、スポーツや娯楽に関連する話題まで、幅広い情報を駆使してお客様との信頼関係を築いていました。

その教えもあり、お客様に提案できる銘柄を常に持っていることを心掛けるようになりました。これは、野村として提案したい銘柄というだけでなく、私がお客様にマーケットの話を通じて現在から将来の変化を想定して、新しい企業や産業について知り、関心を持ち、心躍るようなお話をできることが何より大事だと考えているためです。

そのため、専門部署が機関投資家向けに発行しているレポートや様々な本社機能を活用しながら、自分自身で常に銘柄を調べています。
そうすることで、なかなか資産運用を前向きに捉えていただけなかったお客様が「萩原さんの提案する銘柄は面白い、証券会社との付き合い方がわかった」と資産運用を始めてくださったことや、お客様からはご友人をご紹介いただくこともありました。自分が提案した銘柄の株価が上がり、お客様の信頼を得ることができた時の喜びは大きなものですが、そうでない時もお客様の判断をサポートするため、きめ細やかな提案やフォローアップを続けることが、刻々と変化するマーケットの状況に向き合い、お客様との信頼関係の構築につながると実感しています。

挑戦し続け、欲張りな生き方を

色々な部署を経験した後、初めての挑戦として、今の支店長という役職に就いています。支店長としていつもパートナーに伝えていることは、「三方よし」という考え方を、お客様にもパートナー自身にも実現してほしいということです。

先ほどお話しした相続でお悩みのお客様のように、「誰かのことだけを考えると、別の人が悲しむかもしれない」といった様々な側面に配慮する必要があるお悩みをお持ちの方もいらっしゃいます。お客様の不安を解消しながら、ご家族に資産と思いを承継するためにはどうすればよいか。プロフェッショナルとして十分に考え抜くことで誰もが幸せになれる道が見つかると私は思います。

仕事とプライベートの両立においても、双方が相容れない「トレード・オフ」のような考え方ではなく、双方をともに追求する「トレード・オン」の考えに基づいた生き方は、完璧ではなくとも目指すことができると思います。お客様にとっても、同僚にとっても、実現したいことをすべて実現できるよう努めていきます。

私自身、会社員でありながら大学院に通い、MBAを取得した経験があります。そこで学んだリベラルアーツ(一般教養)やフィランソロピー(社会貢献活動)の考え方は、現在の仕事にも活きています。無理だと決めつけず、突破口を探して立ち向かうこと、やり続けることで道は開けると信じています。

  • 記事の中で個別の商品やサービスに言及することがありますが、本稿はNOMURA WEALTH MANAGEMENTの目指す姿についてのご理解を深めていただくためのもので、個別の商品やサービスの勧誘を目的としたものではありません。
野村のソリューション・サービスのご紹介 資産承継ソリューション

専門知識が求められる不動産の承継も含めて、資産承継に対して伴走します。
遺言信託、生命保険、ラップ信託等、多くのソリューション活用を含め、税負担の軽減や納税資金の効率的な準備をサポートいたします。

野村のソリューション・サービスのご紹介 金融資産ソリューション

ポートフォリオ運用とは、機関投資家等が採用している運用手法で、投資資金を複数の資産クラスや市場に分散させることでリスクを低減し、安定した収益を目指す投資戦略のことです。野村證券では「世界経済の成長」をご自身の「資産の成長」とするための「長期視点でのポートフォリオ運用」をご提案します。ご提案は、「CIO(Chief Investment Office)」による資産配分やファンド選定に基づき行います。