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将来の住まい、あなたはどうする? 調査結果から見る「住まい」事情

2019年7月24日

「人生100年時代」といわれるようになって久しい。その影響か、近年では「生涯現役で働く」という人も増えてきた印象があるのではないだろうか。一方で、定年を待たずに会社を退職し、自分のやりたいことをしながら過ごすという人もいる。

もちろん、どちらの選択をよしとするかは人それぞれ。しかし、そもそもそうした選択肢を持てるかどうかは、それぞれの「住まい」の状況にも大きく左右されるはずだ。今回の記事では、50代から70代の「住まい」事情について、調査データからその実態を見ていこう。

「住まい」の形態、住宅ローン完済の目安は?

そもそも同世代の人たちは現在、どのような住まいに暮らしているのだろうか?

50代から70代の男女1,008人に住居形態をたずねたアンケートによると、「持ち家」に住んでいる人の割合が86.4%と非常に高く、大多数を占めるという結果になっている(次いで「賃貸」が12.5%、「社宅・寮」が0.8%、「その他」が0.3%と続く)。

「持ち家」と回答した人に住宅ローンの返済状況を質問したところ、ローン未完済の人は50代で32.6%、60代で8.6%、70代で5.6%という結果に(図1)。50代ではまだローン返済中の人も多いが、60代から70代にかけては大多数がローンを完済していることがわかった。

図1:住宅ローン完済状況(対象:現在持ち家に住んでいる人)

図1:住宅ローン完済状況(対象:現在持ち家に住んでいる人)

全国の50歳~79歳の男女1,008名を対象にしたインターネット調査。2019年2月11日~2月14日に実施。

これからも同じ住まいに住み続けるか

持ち家に暮らす人が将来を考えるにあたって大きな懸案となる住宅ローン。先のデータから、60代でのローン完済が一つの目安だということが分かった。しかし、60代というのはライフスタイルが大きく変化する年代でもある。自身の定年や子どもの結婚、出産などなど。ローンが完済したタイミングでライフスタイルが変化すれば、そこで出てくるのが次なる「住まい」の問題。つまり、「これからも同じ住まいに住み続けるのか」という問題だ。

実際に、「今とは異なる住まい」での生活を検討している人は少なくないようだ。住宅リフォームや引越しを検討している人の割合をみると、「住宅リフォーム」を検討している人の割合は、全体で26.4%、「引越し」を検討している人の割合は9.9%という、少なくない結果になっている(図2)。

住居形態別にみると、特に一戸建て住まいの人では31.2%と3割以上が「住宅リフォーム」を検討しており、賃貸住宅住まいの人も2割以上が「引越し」を検討するなど、同世代における「住まいの見直し」に対する関心の高さがうかがえる。

図2:将来に向けた、住宅のリフォームや引越しの検討状況

図2:将来に向けた、住宅のリフォームや引越しの検討状況

全国の50歳~79歳の男女1,008名を対象にしたインターネット調査。2019年2月11日~2月14日に実施。

引越しを検討する理由には大きな男女差が

リフォームと比較して、検討している人の割合が少ない「引越し」。では、「引越し」を検討している人たちは、なぜ「引越し」を検討しているのだろうか。

検討理由をたずねたアンケート結果をみると、「住宅が古くなったから」、「便利なところで暮らしたいから」という回答が男女ともに1位、2位となっている。一方で、下位の項目については男女のギャップが目立つ結果となった(図3)。

図3:老後のことを考えて引越しを検討する理由(複数回答)

図3:老後のことを考えて引越しを検討する理由(複数回答)

全国の50歳~79歳の男女1,008名を対象にしたインターネット調査。2019年2月11日~2月14日に実施。

12個の選択肢の中から、特徴のあった項目を中心に編集部作成。

たとえば、「現在の住宅が狭すぎるから」という理由で引越しを考えている人には男性が多く、逆に女性の場合には「現在の住宅が広すぎるから」と考えていることが多いという結果に。空間の捉え方が性別によって異なってくるというのは面白い結果ではないだろうか。

また、「静かなところ」や「自然環境が豊かなところ」で暮らしたいという理由で引越しを考えている人は男性に多く、一方で「子どもの近くで暮らしたいから」という理由では、女性が8.2%であるのに対して男性は0%という結果に。

このデータを見る限り、二人の生活を考えての引越しとはいえ、夫婦で足並みを揃えるのはなかなか難しいことなのかもしれない。

引越し、リフォームの検討意向と資産運用の関係

ここまで、同世代たちの「住まい」事情をみてきた。しかしそもそも、住まいの見直しにはそれなりの費用が発生するもの。

実際に、資産運用を「行っている」人と「行っていない」人を比べた場合、資産運用を「行っている」人は、「行っていない」人に比べて引越しやリフォームを検討している割合が高いという結果が出ている(図4)。ある意味では当然の結果ともいえそうだが、ある程度の金銭的余裕がある方が、住まいの選択肢は広がるということなのだろう。

図4:老後のことを考えて引越し、もしくはリフォームを検討している人の割合(資産運用状況別)

図4:老後のことを考えて引越し、もしくはリフォームを検討している人の割合(資産運用状況別)

全国の50歳~79歳の男女1,008名を対象にしたインターネット調査。2019年2月11日~2月14日に実施。

「人生100年時代」、これからも長く続く人生において、「住まい」の選択肢は多いに越したことはないはず。今回の調査データを踏まえ、これを機に自身の資産運用状況を見直してみてはいかがだろうか?