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#調査

習い事が人生を豊かにする?――50代~70代の“習い事”事情

2021年02月24日

家の中で過ごす時間が増え、今までとは違う楽しみを見つけるために新たな生活の工夫が必要になってきている昨今、「新しいことを始めてみよう」と考えている人も多いのではないだろうか。

そこで今回は、調査データから50代~70代の「習い事」事情をご紹介。同世代の人たちはどのような習い事に、どのような意識を持って取り組んでいるのだろうか。コロナ禍でもセカンドライフをより楽しく充実させるために、参考にしてみてはいかがだろうか。

男性と女性それぞれに人気のある習い事は?

全国の50代~70代の男女1,030名を対象に、2020年10月30日~11月9日に実施した調査によると、現在、何らかの習い事に取り組んでいる人は32.1%。各習い事を見てみると、「ゴルフ」が男性の全世代や女性50代で最も人気が高いという結果になった。また「英語」も、女性の60代と70代で最も人気が高い習い事であるという結果になった(図1)。

図1:現在取り組んでいる習い事(一部抜粋)

図1:現在取り組んでいる習い事(一部抜粋)

全国の50歳~79歳のマクロミルモニタのうち、(1)既婚者、(2)孫がいる者、(3)世帯年収1,000万円以上(退職者は現役時の年収)の条件で抽出した男女1,030名を対象に、2020年10月30日~11月9日に実施した当社インターネット調査。(調査委託先:マクロミル)

一方、「今後、取り組んでみたい習い事があるか?」という質問には、全体の43%の人が取り組みたい習い事があると回答。ここでもやはり「ゴルフ」は、全世代の男性から人気が高かった。また「英語」や「料理」は全世代の女性に加え、男性50代の人気も高くなっていることがわかる。一方で、「水泳」や「パソコン」、「手芸」は、女性の60代と70代から人気を集める結果となった(図2)。

特に「英語」や「料理」、「パソコン」、「陶芸」、「手芸」は、オンラインで受講が可能であり、コロナ禍でさらにオンラインサービスが充実してきている。

図2:今後取り組んでみたい習い事(一部抜粋)

図2:今後取り組んでみたい習い事(一部抜粋)

全国の50歳~79歳のマクロミルモニタのうち、(1)既婚者、(2)孫がいる者、(3)世帯年収1,000万円以上(退職者は現役時の年収)の条件で抽出した男女1,030名を対象に、2020年10月30日~11月9日に実施した当社インターネット調査。(調査委託先:マクロミル)

習い事で心身ともに健康に!

では、同世代の人たちは、そうした習い事にどのような目的で取り組んでいるのだろうか?「習い事を始める・続ける目的」を聞いたところ、「健康のため」と回答した人が全体で50.5%、次いで「ストレス発散のため」が31.4%という結果になった(図3)。

習い事に心身への好影響を期待する人が多くいる一方で、「視野を広げるため」(29.0%)、「能力を高めるため」(27.5%)といった、人生をより充実させる目的を持って習い事に取り組む人も多かった。

図3:習い事の目的

図3:習い事の目的

全国の50歳~79歳のマクロミルモニタのうち、(1)既婚者、(2)孫がいる者、(3)世帯年収1,000万円以上(退職者は現役時の年収)の条件で抽出した男女1,030名を対象に、2020年10月30日~11月9日に実施した当社インターネット調査。(調査委託先:マクロミル)

「習い事を始めて良かった点」について聞いた自由回答(※)を見ると、習い事を始めた結果、仲間と過ごせるや基礎体力がつく、交友関係が広がるなどの習い事を通じて人とのコミュニケーションを重視しているようだ。

※習い事を始めるとどのような良いことがあるのか?(自由回答からの抜粋)

「楽しい時間を同じ目的を持つ仲間と過ごせること」(男性51歳)
「定期的に身体を動かすことで基礎体力がついてきた」(男性64歳)
「心身ともに健康であること、交友関係が広がった」(男性67歳)
「異なる価値観や視野が広められること、自分の生きる欲を高めて、健康改善へもつながること」(女性68歳)
「年齢層の違う友人が沢山できた」(女性68歳)

退職後の余暇をどう使う?

退職後の余暇を有意義に使う上での習い事の手段としては「スクール・カルチャーセンター」が全体の67.5%で最多。特に女性の割合が高く、全世代で約6割~8割が「スクール・カルチャーセンター」と回答しており、女性の方が対面でのコミュニケーションを重視する傾向にある。

一方、「オンライン講座」や「通信講座」は、男性の方が高い傾向があった(図4)。家にいながらオンラインで習い事をしている人もいることがわかる。

図4:習い事の手段

図4:習い事の手段

全国の50歳~79歳のマクロミルモニタのうち、(1)既婚者、(2)孫がいる者、(3)世帯年収1,000万円以上(退職者は現役時の年収)の条件で抽出した男女1,030名を対象に、2020年10月30日~11月9日に実施した当社インターネット調査。(調査委託先:マクロミル)

また、「習い事の希望頻度」を聞いたところ、男女ともにすべての世代を通じて「週1・2回」という回答が「月1・2回」という回答を上回っており、その割合は男女ともに60代・70代で約5割にも達している(図5)。何歳になっても、習い事をするならしっかり実りのあるものにしたい(結果を得たい)、と思っている人が多いことが見受けられる。

図5:習い事の希望頻度

図5:習い事の希望頻度

全国の50歳~79歳のマクロミルモニタのうち、(1)既婚者、(2)孫がいる者、(3)世帯年収1,000万円以上(退職者は現役時の年収)の条件で抽出した男女1,030名を対象に、2020年10月30日~11月9日に実施した当社インターネット調査。(調査委託先:マクロミル)

人生100年時代といわれる現代だからこそ、習い事のような“楽しみ”は必要不可欠なもの。

たとえば65歳で退職して90歳まで生きたとすると、退職後の余暇時間は約10万時間にもなる(余暇時間を1日あたり11時間とみなした場合)。

最近はコロナ禍の影響で、対面でのスクールには通いにくいかもしれないが、自宅でも簡単に始められるオンライン講座や通信講座もある。また、自宅にいる今だからこそ、本当に長く続けたい習い事をゆっくり考えてみるのも良いかもしれない。ぜひ自分にぴったりの習い事や趣味を見つけ、これからも続く人生をより充実したものにしてほしい。