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#調査

大切なのは「パートナーの想い」を知ること――男女間の違いや今後の不安

2021年10月13日

人生100年時代、セカンドライフをより充実したものにするには、パートナーと円満に暮らしていくことが必要不可欠だ。そのためにも、まずはパートナーに感謝の気持ちを伝えることが大切になるが、想いを上手く伝えられない人も多いのではないだろうか。

同世代の人たちは、どのようにしてパートナーに感謝の気持ちを伝えているのか、また、どのようなことに感謝を感じているのかを調査結果から見てみよう。あわせて、パートナーとのこれまでの暮らしを振り返り、あらためて感謝の気持ちを伝えてみるのもいいだろう。

パートナーとの一番の思い出は男女ともに「旅行」がトップ

パートナーとの思い出はかけがえのないもの。同世代の人たちは、パートナーとどのような思い出を持っているのだろうか。50代~70代の男女を対象にしたアンケート調査によると、全体で32.3%の人がパートナーとの一番の思い出に「旅行」を選んだ。次いで多かったのは「婚約、結婚式や新婚旅行」(20.1%)で、「孫の誕生」(11.4%)が続いた。

性・年代別でも「旅行」がトップにランクイン。一方、「婚約、結婚式や新婚旅行」は70代男性が21.4%を占めたのに対し、70代女性では9.7%にとどまった。また、「孫の誕生」は70代女性が16.5%を占めたのに対し、70代男性ではその約半数の8.7%にとどまっている。思い出には、男女間で違いもあるようだ(図1)。

図1:あなたにとって、パートナーの方とのこれまでで一番の思い出は、なんですか。

図1:あなたにとって、パートナーの方とのこれまでで一番の思い出は、なんですか。

全国の50歳~79歳のマクロミルモニタのうち、(1)既婚者、(2)孫がいる者、(3)世帯年収1,000万円以上(退職者は現役時の年収)の条件で抽出した男女1,030名を対象に、2020年10月30日~11月9日に実施した当社インターネット調査。(調査委託先:マクロミル)

プレゼントの内容は「旅行」や「アクセサリー」など

さまざまな思い出をともにしてきたパートナーに、結婚30周年、40周年、50周年など、節目のタイミングで感謝とともにプレゼントを考えている人も多いのではないだろうか。

アンケートによると、全体で56.8%(100%から「特に何かを贈ったことはない」と回答した43.2%を差し引いた数値)の人がパートナーに、節目のタイミングでプレゼントを贈っていた。プレゼントで多かったのは「旅行」(22.6%)や「アクセサリー」(19.4%)、「衣類」(18.2%)、「花束」(17.6%)などだった(図2)。自由回答では「欲しがっていた有名ブランドの財布を贈った」「一緒に海外旅行に行った」「ちょっと贅沢な食事に出掛けた」などの回答があった。

図2:あなたは、ご結婚20周年、30周年などの節目のタイミングで、パートナーに何かプレゼントを贈ったことはありますか。(複数回答)

図2:あなたは、ご結婚20周年、30周年などの節目のタイミングで、パートナーに何かプレゼントを贈ったことはありますか。(複数回答)

全国の50歳~79歳のマクロミルモニタのうち、(1)既婚者、(2)孫がいる者、(3)世帯年収1,000万円以上(退職者は現役時の年収)の条件で抽出した男女1,030名を対象に、2020年10月30日~11月9日に実施した当社インターネット調査。(調査委託先:マクロミル)

気になるのはプレゼントの予算だ。パートナーにプレゼントを贈った人に予算を聞くと、全体で29.4%の人が20万円を超えるプレゼントを贈っていた。男女別で見ると、男性の平均金額は12万円~14万円台で、男性60代(平均146,844円)や同70代(平均141,077円)は、特に平均金額が高かった。一方、女性の平均金額は7万円~9万円台と、どの年代でも10万円を切っていることがわかった。

パートナーに贈るプレゼントには、男性のほうがより多くの金額を費やす傾向にあるようだ(図3)。

平均はウエイト平均として算出。ウエイト平均とは、値の重み(ウエイト)を加味して平均すること。
今回の場合、選択肢の金額に幅があるため、それぞれの選択肢にウエイト値(固定の金額)を設定し、平均を算出。

図3:節目のタイミングでのパートナーへのプレゼントに対して、最高でおいくらほど使われましたか。

図3:節目のタイミングでのパートナーへのプレゼントに対して、最高でおいくらほど使われましたか。

全国の50歳~79歳のマクロミルモニタのうち、(1)既婚者、(2)孫がいる者、(3)世帯年収1,000万円以上(退職者は現役時の年収)の条件で抽出した男女1,030名を対象に、2020年10月30日~11月9日に実施した当社インターネット調査。(調査委託先:マクロミル)

パートナーの普段の“気遣い”に感謝を感じる人も多い

同世代が、パートナーにどのような感謝の気持ちを抱いているのかも気になるところ。アンケートによると、全体で最も多かった回答は「一緒にいてくれること」で、性別・年代を問わず約3割~4割を占めた。

男女で差が出たのは「子育て」と「仕事」。男性はどの年代も「子育て」について感謝している人が多く、女性はどの年代も「仕事」について感謝をしている人が多かった。「仕事」と「子育て」を共に支え合う中で、お互いをリスペクトしてきたことがうかがえる(図4)。

図4:あなたが、パートナーに一番感謝していることは何ですか。

図4:あなたが、パートナーに一番感謝していることは何ですか。

全国の50歳~79歳のマクロミルモニタのうち、(1)既婚者、(2)孫がいる者、(3)世帯年収1,000万円以上(退職者は現役時の年収)の条件で抽出した男女1,030名を対象に、2020年10月30日~11月9日に実施した当社インターネット調査。(調査委託先:マクロミル)

また、自由回答に寄せられたコメントには、パートナーの健康を気遣うものや、自身や家族を大事にしてくれることに感謝を感じているものもあった。普段の何気ない気遣いに、感謝の気持ちを感じている人も多いようだ。

パートナーへの感謝の気持ちについて、寄せられたコメント

  • よい子が生まれたこと(68歳 女性)
  • 親の介護を見てくれたこと(63歳 男性)
  • 生活のために高齢になっても働いてくれていること(64歳 女性)
  • 元気でいてくれること(60歳 男性)
  • 私や家族(兄弟姉妹)を大事にしてくれること(72歳 女性)
  • 私に感謝をしてくれること(51歳 女性)

パートナーとの今後に、74%の人が不安・心配ごとを抱えている

一方、今後のパートナーとの関係について、全体で73.7%(100%から「特にない」と回答した26.3%を差し引いた数値)の人が何らかの不安・心配ごとを感じていた。不安・心配ごとで多かったのは「健康」の61.1%で、突出して多かった。次いで「介護」(32.4%)、「お金」(15.1%)、「相続」(9.4%)、「子ども」(7.1%)と続いた。

性・年代別では、50代は男女ともに約2割が「お金」に不安・心配を感じており、他の年代より多かった。50代はセカンドライフを意識し始める年代でもあり、お金に関する不安を抱く傾向が他の年代より強いことが考えられそうだ(図5)。

図5:これからも続く、あなたとパートナーとのご関係において、不安や心配に思うことをお答えください。(複数回答)

図5:これからも続く、あなたとパートナーとのご関係において、不安や心配に思うことをお答えください。(複数回答)

全国の50歳~79歳のマクロミルモニタのうち、(1)既婚者、(2)孫がいる者、(3)世帯年収1,000万円以上(退職者は現役時の年収)の条件で抽出した男女1,030名を対象に、2020年10月30日~11月9日に実施した当社インターネット調査。(調査委託先:マクロミル)

パートナーと安心して暮らし、そして感謝を伝えていくためには、お互いに健康でいることが一番大切。
また、50代~70代、生活が変化するなかで今までとは違ったお金の流れや使い方が出てくるのも事実だろう。

万一の場合でも不安なく暮らしていくための準備をすることも、感謝を伝える手段のひとつではないだろうか。体調を崩したときの生活費、介護のための費用、相続の問題など、抱く不安・心配ごとはさまざまだが、問題が起きる前にパートナー同士で話し合っておきたい。

野村證券では、ライフプランのご相談やゆとりあるセカンドライフ実現のお手伝いも受け付けている。専門的な知識が必要になることもあるため、わからないことはプロに相談しながら準備を進めていくといいだろう。