証券用語解説集

債権放棄(さいけんほうき)
分類:債券

債権者の一方的な意思表示(単独行為)により、債務の一部もしくは全部の返済を免除すること。債務者側からは「債務免除」、民法上は「免除」と呼ばれる。「免除」は、裁判所を通さない「私的整理」の一種で、裁判所を介した「会社更生法」や「民事再生法」などの「法的整理」とは異なる。

債権者は、回収が不可能な証拠を税務署に提出する必要があるため、債権放棄をする際は内容証明または配達証明で通知する必要がある。なお、回収が可能なのに債権放棄した場合、寄付金とみなされ税務上の損金として認められる範囲に制限が課せられることがある。

金融機関(債権者)による融資先企業(債務者)の再建支援策のひとつとされる。1990年代の不動産バブル崩壊後は、ゼネコンや不動産会社を中心に不良債権を抱えた邦銀の債権放棄が相次いだこともあり、事業再生の専門家など公正な第三者が企業と金融機関との間で再生のための調整を行う「私的整理」の「事業再生ADR制度」が2007年に導入された。

「事業再生ADR制度」は、主に金融機関の融資部分についての債権放棄を進める制度であり、債務免除に伴う税負担の軽減やつなぎ融資の円滑化によって、取引先との事業を継続しながら過剰債務問題を解決できるため、法的整理に比べて早期再建が可能となる。

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