債券投資の基礎知識

株式投資よりはリスクを少なくしたい。定期預金よりは高い利回りを期待したい。債券投資は、そのようにお考えの方におすすめの商品です。

債券投資とは

「債券」とは、国や地方公共団体、民間企業などが発行している借用証書のようなもので、保有期間中の「利子」と、満期日を迎えれば「額面金額」を受け取れます。

債券投資の魅力

他の商品より比較的リスクが低い

はじめての資産づくりや分散投資に

お金のスケジュールを立てやすい

定期的に利子が受け取れて、満期になると額面金額 ?が戻る

資金が必要になった時も、換金できる

途中で売却も可能

  • 一部、異なる商品もございます。

債券投資の仕組み

債券は、日本もしくは海外の国や地方公共団体、民間企業などが、資金を調達するために発行する借用証書のようなものです。
投資家が債券を購入すると、保有期間中の利子と、満期時に元本が償還されることが発行体により約束されています。
満期まで保有することもできますし、途中売買することも可能です。但し、発行体 ?が倒産などによりデフォルトになると、約束が履行されない場合があります。

図:債券投資の仕組み 図:債券投資の仕組み
  • 債券の基本的な仕組みをイメージで解説したもので、すべてを網羅しているわけではありません。

債券投資で利益を上げるには

債券投資で利益を上げる方法は3つ!

1
償還 ?まで保有し、その間の
利子を受け取る
図:利子
2
債券価格 ?高い時に売却し、
売却益を得る
図:売却益
3
債券価格が安い時に購入し、
償還時に額面金額との差益を得る
図:額面金額との差益
  • 債券の基本的な仕組みをイメージで解説したもので、すべてを網羅しているわけではありません。
  • 債券の利子、売却益、償還差益には原則、税金がかかります。
債券の投資効果は、利回りで考える

期間や利率 ?が同じ債券でも、購入時の価格などで利回り ?は変わってきます。投資判断をする上では、利率ではなく利回りが重要です。

利率5%、残存期間1年、額面金額100万円。同じ債券でも・・・

100万円で購入→利回り5%/101万円で購入→利回り3.96%/99万円で購入→利回り6.06% 100万円で購入→利回り5%/101万円で購入→利回り3.96%/99万円で購入→利回り6.06%
  • 単利ベース。手数料・税金は考慮していません。

債券投資と株式投資の違い 
~3つの観点から比較した例~

債券投資と株式投資の違いを、「安全性」「収益性」「流動性」という3つの観点で整理すると、それぞれの商品の特徴を捉えやすくなります。

安全性
元本・利子の
安全性は?
収益性
期待できる
収益は?
流動性
換金の
しやすさは?
国内株式
安全性は低くても
高い収益性が期待できる
三角 二重丸 丸
国内債券
収益性も少しありつつ
安全性も期待できる
丸 丸 三角
前へ
次へ
  • 上記は「国内株式と「国内債券」の一般的な特徴を比較した例です。

(出所)日本証券業協会「投資の時間」より野村證券作成。

債券の市場価格と金利の関係

債券の市場価格と金利の関係は、特徴として、金利が上昇すると価格は下がり、金利が低下すると価格は上がるというシーソーのような関係になっています。一般的に金利の大きな変動要因となる「金融政策」では、日本銀行が銀行に貸し出す金利を上げると市場全体の金利が上がり、下げると市場全体の金利が下がるという傾向があります。

例:発行時の債券価格が100円・利率が2%の場合(イメージ図)
金利が3%に上昇

2%の債券の投資魅力が薄れ、
債券価格が下落。

図:金利が3%に上昇した場合
金利が1%に低下

2%の債券の投資魅力が上がり、
債券価格が上昇。

図:金利が1%に低下した場合

(出所)日本証券業協会「投資の時間」より野村證券作成。

債券のおもな種類と発行体

同じ債券でも発行体や新発・既発、利払い方式などに違いがあります。

発行体による分類

個人向け国債
日本国が個人を対象に発行。
地方債
都道府県等、地方公共団体等が発行。
事業債
企業が事業資金調達を目的に発行。
外貨建債券
外国の政府や企業が発行。主に外貨建てで運用される。
発行体による「信用力」の違い
国が発行するなら「しっかり返済してくれそうだな」と思う人は多いのではないでしょうか。
一般的に、債券の場合、当初決定した条件通りにしっかり返済してくれそうだ(信用力の高い)という発行体であればあるほど、金利は低い傾向にあります。

新発債と既発債の違い

新発債

新しく発行される債券

一定の募集期間が設定されていますが、早めに売り切れてしまう銘柄もあります。

既発債

すでに市場に流通している債券

既発債は種類も多いので、自分にあった債券投資の選択肢が広がります。

利払い方式による分類

定期的に利子が受け取れる
利付債

利付債は、年2回など定期的に額面金額に対する利率分の利子が支払われます。満期を迎えると額面金額で償還されます。

変動利付債は、市場金利や物価上昇率の変動に合わせて利率が変動します。
変動10年の個人向け国債が代表的な例です。

図:利付債
発行時に利子相当分が割り引かれる
割引債
割引債は、額面金額より利子相当分が割り引かれた価格で発行され、満期を迎えると額面金額で償還されます。
つまり割り引かれた分との差益が利子の代わりになります。
図:割引債
  • 債券の利子、売却益、償還差益には原則、税金がかかります。

債券投資の銘柄選びのポイント

銘柄を選ぶうえで参考になる、基本的なポイントをチェックしてみましょう。

●例えば、既発の外国債券の場合・・
発行体:国、地方公共団体、民間企業など、発行体はさまざま。財務状況、格付などの健全性を判断する 利回り:投資元本に対する収益の割合 償還日:償還を迎え額面金額が戻ってくる日のこと 残存:償還日までの残りの期間 その他「購入単価」や「格付」なども気にしたいポイント。オンラインサービスや取引店で詳細情報を確認してみましょう。
銘柄一覧 銘柄一覧
  • 画像はイメージです。

債券投資の知っておきたいリスクのこと

リスクは損をするという意味だけではなく、予想通りにいかない可能性(不確実性)のことをいいます。
債券に投資する際の主なリスクは以下となり、償還まで保有すると、リスクは低めになります。

信用リスク 発行体の財務状況等に重大な問題が生じると、利払いが遅れたり、投資資金の回収ができなくなることがあります。
金利変動リスク 債券の価格は、一般的に市場金利の上昇時には下がり、市場金利の低下時には上がる傾向があります。また、償還までの残存年数の長い債券の方が影響が大きくなります。
流動性リスク 市場での取引量が少ない債券は、売却しようと思ったタイミングや条件で売却できない可能性があります。
途中償還リスク 満期まで保有するつもりが、発行体の都合により満期前に償還されてしまう場合があります。その場合、その後に受け取る予定だった利子が受け取れなくなります。
為替変動リスク 為替レートが変動することにより、保有資産を円換算した場合の価値が、上がったり下がったりします。
カントリーリスク 投資している国や地域の信用リスクで、政治・経済・社会情勢などの変化によって債券の価格や為替レートに大きな影響を受けることがあります。
  • 債券投資のリスクは上記に限定されません。

債券投資のお取引の流れ

お取扱窓口
店舗
電話
Web
  1. STEP1銘柄を選ぶ

    購入する銘柄を選びます。
    債券は、店舗や地域によって取り扱い銘柄が異なる場合がございます。一般的な銘柄はホームページの「債券」にてご確認いただけます。詳しくは、お取引店までお問合せください。

    • 個人向け国債、一部の外貨建債券を除き、店舗(本・支店)でのみお取り扱いしております。
  2. STEP2資金を入金する

    注文する前に、あらかじめお買付けに必要な金額を入金します。
    オンラインサービスからの入金のほか、ATMや銀行振り込みなどいくつかの入金方法から選べます。
    概算金額は、お取引店までご確認ください。

  3. STEP3注文内容を決め、発注する

    銘柄、ご購入金額を決めて、お取引店の店頭またはお電話、もしくは一部の債券はオンラインサービスにて注文してください。

  4. STEP4注文結果を確認する

    お取引店の店頭またはお電話、もしくはオンラインサービスにて、注文結果をご確認ください。
    お取引が成立しましたら「取引報告書」をお送りいたしますので、内容をご確認ください。

  • 店頭取引でのご購入・ご売却について
    店頭取引とは、お客様の債券の購入希望に対して当社がその債券を売却することで成立する取引です。また、お客様が保有の債券を売却希望される場合には、当社が買い付けることにより取引が成立します。このとき、取引の価格は、お客様の購入・売却それぞれに対して市場の実勢や需給の状況等を踏まえて当社が定めた価格をお客様に提示いたします。なお、ある時点で同じ債券に対して当社から提示する価格は、お客様の購入価格が売却価格よりも高く設定されることが一般的です。この価格差を「スプレッド」ということがあります。

取扱商品

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