2026.02.09 NEW
衆院選 自民党の歴史的大勝が日本株に与える影響 日経平均株価60,000円も視野に 野村證券・池田雄之輔
撮影/タナカヨシトモ(人物)
2026年2月8日に行われた衆議院議員総選挙の結果は、自民党が316議席を獲得するという歴史的大勝となりました。2月9日の日経平均株価は一時3,000円超の上昇となりました。衆院選の結果が日本株にもたらす影響について、野村證券市場戦略リサーチ部長の池田雄之輔がわかりやすく解説します。

自民党が定数の3分の2の議席を獲得した意味
2月8日に行われた衆議院議員総選挙の結果は、自民党が316議席を獲得、閣外協力を行う日本維新の会(維新)は36議席を獲得し、合計議席数は定数465のうち352議席となりました。
マーケットへの影響を考えるうえでは、自民党が単独で定数の3分の2である310を超える議席を獲得したことが、大きな意味を持ちます。参議院で法案が否決されたとしても、衆議院で再可決できるようになるからです。
その結果、大規模な消費減税などを訴える野党との妥協が不要になってくるため、財政不安は払拭されやすい環境になってきたと言えます。
加えて、これだけ大きな議席を獲得したことで高市早苗政権の政治基盤が安定する点は、外国人投資家から評価されやすいポイントです。ここから進める成長戦略への期待の高まりも予想されます。こうした影響から、日経平均株価は2026年3月末までに6万円に到達するという、野村證券の予想の中でもアップサイドのシナリオが視野に入ってきたと考えています。
為替市場の初動と今後
為替市場については時間軸を分けて考える必要があると思います。初動では円安方向に行くのではないかと見ています。米ドル円相場については海外投資家を中心に、「高市トレードといえば円安」という見方が根強くあります。そのため、特に海外時間に1米ドル=159円に向けて円安が進みやすいのではないかと見ています。ただし、その先どのくらい円安が進むのかというと、口先介入などの影響を見る必要があります。
円安が進んだ場合には、158~160円というレンジのなかで、口先介入を強く打ち出す、あるいはレートチェックを発動する可能性が高まると考えます。こういった動きが起きなければ、「選挙を経て、政府の円安許容度が高まったのではないか」という見方をされる可能性もあります。
その先、仮に米ドル円相場が160円前後に到達した場合は、いわゆる「実弾介入」、つまり政府・日本銀行による円買い介入が発動される可能性があると見ています。
より中長期の見通しについて私たちが特に注目しているのは、高市政権の財政懸念への対応です。高市政権は市場の財政不安の払拭を重視する方向に変化しています。その結果、米ドル円相場の160円を超える場合の上値余地というのは限定されているのではないかと思います。
金利の動きを知るには、消費減税の議論を注視
債券市場、金利の動きはやや複雑になっていると考えます。まず金利上昇要因としては、株高を受けて株を買いたい人が増えて債券が売られるという、資産シフトの影響が出ます。株高環境では景況感が改善することも金利上昇要因になります。
金利が低下する要素もあります。野党との妥協による大規模な消費減税のリスクが後退したことがそれです。
今回自民党は、食品のみ消費税を2年間限定でゼロにすると公約で掲げていました。これが実際に実施されるかどうかが、金利を見極めるポイントです。「検討を加速する」という発言はよく聞かれますが、どの程度の実現性を持つかが重要です。
今後は、高市首相の姿勢を見極めるための発言のチェックや、早期に設置したいと言われている「国民会議」での議論に注目する必要があります。
- 野村證券 市場戦略リサーチ部長
池田 雄之輔 - 1995年野村総合研究所入社、2008年に野村證券転籍。一貫してマクロ経済調査を担当し、為替、株式のチーフストラテジストを歴任、2024年より現職。5年間のロンドン駐在で築いた海外ヘッジファンドとの豊富なネットワークも武器。現在、テレビ東京「Newsモーニングサテライト」に出演中。
※本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を示唆または保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。
- 手数料等およびリスクについて
-
当社で取扱う商品等へのご投資には、各商品等に所定の手数料等(国内株式取引の場合は約定代金に対して最大1.43%(税込み)(20万円以下の場合は、2,860円(税込み))の売買手数料、投資信託の場合は銘柄ごとに設定された購入時手数料(換金時手数料)および運用管理費用(信託報酬)等の諸経費、年金保険・終身保険・養老保険・終身医療保険の場合は商品ごとに設定された契約時・運用期間中にご負担いただく費用および一定期間内の解約時の解約控除、等)をご負担いただく場合があります。また、各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引をご利用いただく場合は、所定の委託保証金または委託証拠金をいただきます。信用取引、先物・オプション取引には元本を超える損失が生じるおそれがあります。証券保管振替機構を通じて他の証券会社等へ株式等を移管する場合には、数量に応じて、移管する銘柄ごとに11,000円(税込み)を上限額として移管手数料をいただきます。有価証券や金銭のお預かりについては、料金をいただきません。商品ごとに手数料等およびリスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目論見書、等をよくお読みください。
- 株式の手数料等およびリスクについて
-
国内株式(国内REIT、国内ETF、国内ETN、国内インフラファンドを含む)の売買取引には、約定代金に対し最大1.43%(税込み)(20万円以下の場合は2,860円(税込み))の売買手数料をいただきます。国内株式を相対取引(募集等を含む)によりご購入いただく場合は、購入対価のみお支払いいただきます。ただし、相対取引による売買においても、お客様との合意に基づき、別途手数料をいただくことがあります。国内株式は株価の変動により損失が生じるおそれがあります。国内REITは運用する不動産の価格や収益力の変動により損失が生じるおそれがあります。国内ETFおよび国内ETNは連動する指数等の変動により損失が生じるおそれがあります。国内インフラファンドは運用するインフラ資産等の価格や収益力の変動により損失が生じるおそれがあります。
外国株式(外国ETF、外国預託証券を含む)の売買取引には、売買金額(現地約定金額に現地手数料と税金等を買いの場合には加え、売りの場合には差し引いた額)に対し最大1.045%(税込み)(売買代金が75万円以下の場合は最大7,810円(税込み))の国内売買手数料をいただきます。外国の金融商品市場での現地手数料や税金等は国や地域により異なります。外国株式を相対取引(募集等を含む)によりご購入いただく場合は、購入対価のみお支払いいただきます。ただし、相対取引による売買においても、お客様との合意に基づき、別途手数料をいただくことがあります。外国株式は株価の変動および為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。
詳しくは、契約締結前交付書面や上場有価証券等書面、目論見書、等をよくお読みください。









