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野村リサーチ

2026.07.09 NEW

7月後半は株式分割が増加傾向 株式分割発表後、株価はどう動く? 野村證券ストラテジストが解説

7月後半は株式分割が増加傾向 株式分割発表後、株価はどう動く? 野村證券ストラテジストが解説のイメージ

例年7月後半は分割発表が増加傾向

例年、7月後半以降の1Q(第1四半期)決算発表時に株式分割を発表する企業が増加する傾向があります。2025年度株式分布状況調査(2026年7月2日公表)でも、個人株主数の増加が注目されましたが、株式分割が個人株主の増加に寄与していると考えられます。

株式分割発表数(TOPIX構成企業、各年の年初来累計数値)

7月後半は株式分割が増加傾向 株式分割発表後、株価はどう動く? 野村證券ストラテジストが解説のイメージ

(注)2026年は7月6日時点。
(出所)Bloombergより野村證券市場戦略リサーチ部作成

投資家層の拡大に向けた投資単位見直しの動き

政府が6月30日に発表した「骨太方針」原案では、家計の資産形成促進が掲げられましたが、NISA(少額投資非課税制度)の拡充には触れず、具体策として「個人向け国債の魅力向上による国内投資家層の拡大」が示されました。これに対し、株式関連の施策が多く盛り込まれていたのが、自民党金融部会が6月12日に提出した提言です。こちらもNISA拡充は含まれず、広報強化のみとなり、代わりに投資単位見直しなどが盛り込まれました。

6月19日には、山道裕己JPX(日本取引所グループ)CEO(最高経営責任者)が値がさ株(株価が高い銘柄)への対応策として「上場企業に株式分割を促すことが一つの方策」と言及しました。6月後半の株主総会や適時開示でも、投資単位の引き下げに言及する企業が見受けられました。これらを踏まえると、株式分割を通じた売買単価見直しの機運が高まっているといえます。

株式分割発表後の株価傾向

最近の株高により、売買単価が50万円以上の企業がTOPIX(東証株価指数)構成銘柄の1割強を占め、100万円以上の企業も増加しています。株式分割はファンダメンタルズ(企業の基礎的価値)の変化を伴いませんが、投資家層拡大への期待などを通じてアナウンスメント効果(発表による株価への影響)が表れやすい傾向があります。

TOPIX構成企業では、株式分割発表直後にTOPIX相対株価がアウトパフォームする傾向があります。一方、時間の経過とともにその上昇幅は縮小するため、持続的な株高や企業価値向上には、株式分割以外にも投資魅力を高める施策が必要といえます。

TOPIX構成企業の株式分割公表前後の株価形成

7月後半は株式分割が増加傾向 株式分割発表後、株価はどう動く? 野村證券ストラテジストが解説のイメージ

(注)対象は2020年以降のTOPIX構成企業での株式分割発表。2026年7月3日時点。
(出所)JPX総研、Bloombergより野村證券市場戦略リサーチ部作成

なお、以下では最低投資単位が75万円以上で個人投資家保有比率が20%以下の銘柄をまとめていますが、AI・半導体関連銘柄が多く含まれています。

最低投資単位が75万円以上で個人投資家保有比率が20%以下の銘柄
コード 銘柄名 最低投資単位 個人持株比率
(円) (%)
1944 きんでん 793,600 16.3
1959 クラフティア 917,200 13.6
285A キオクシアホールディングス 8,330,000 6.1
2875 東洋水産 1,053,500 18.0
3563 FOOD & LIFE COM 464,300 18.2
3769 GMOペイメントゲートウェイ 972,000 3.7
4004 レゾナック・ホールディングス 1,750,000 16.3
4021 日産化学 862,700 12.2
4062 イビデン 2,334,500 16.4
4186 東京応化工業 1,085,500 18.2
4716 日本オラクル 874,600 3.4
5332 TOTO 858,600 17.7
5334 日本特殊陶業 1,099,000 19.5
5344 MARUWA 7,370,000 9.2
5631 日本製鋼所 795,500 12.1
5713 住友金属鉱山 793,000 19.1
5714 DOWAホールディングス 883,400 9.6
5802 住友電気工業 266,400 13.4
6098 リクルートホールディングス 1,192,000 12.8
6146 ディスコ 7,659,000 11.2
6269 三井海洋開発 935,400 10.9
6273 SMC 7,580,000 7.8
6367 ダイキン工業 2,569,500 7.0
6368 オルガノ 1,612,500 12.0
6370 栗田工業 939,800 12.3
6504 富士電機 1,354,000 11.7
6525 KOKUSAI ELECTRIC 1,200,000 17.7
6707 サンケン電気 1,101,500 15.9
6728 アルバック 1,008,000 9.9
6806 ヒロセ電機 2,926,500 8.8
6856 堀場製作所 2,767,500 18.1
6857 アドバンテスト 2,934,500 11.0
6861 キーエンス 8,030,000 5.7
6981 村田製作所 1,108,000 14.6
7309 シマノ 1,754,000 6.3
7741 HOYA 2,593,000 7.5
8035 東京エレクトロン 7,320,000 10.2
9065 山九 878,000 18.3
9435 光通信 3,601,000 13.2
9766 コナミグループ 1,826,500 9.8

(注)対象はTOPIX500で、最低投資単位が75万円以上で個人投資家保有比率が20%以下の銘柄をスクリーニング。業績予想はQUICKコンセンサス、東洋経済予想で補完。2026年7月6日時点。
(出所)QUICK、東洋経済新報社より野村證券市場戦略リサーチ部作成

(編集:野村證券投資情報部)

編集元アナリストレポート

日本株メモ:株式分割を通じた投資家層の広がりに向けた機運が高まる – 株高に伴い売買単価が上昇した企業が増加(2026年7月7日配信)

(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。

※本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を示唆または保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。

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