2026.06.08 NEW
米半導体株急落で日本株大幅安 過去は一進一退後に上昇基調へ 野村證券ストラテジストが解説
2026年6月8日の日本株式市場では、前週末の米国株急落を受け、主要株価指数が大幅安となりました。野村證券のストラテジストは、米国株急落の要因として、米雇用統計の上振れを受けたFRB(米連邦準備理事会)のタカ派化(金融引き締めに前向き)への懸念と、AI・半導体株の過熱感への警戒を挙げています。以下で詳しく解説します。
米雇用統計上振れとAI株過熱感が重荷
2026年6月5日の米国株安では、SOX(フィラデルフィア半導体株指数)が前日比10.3%安、S&P500情報技術指数が同5.8%安となり、AIや半導体関連株に下落が集中しました。メモリーやAIに連動するETF(上場投資信託)がNAV(基準価額)を下回るなど、パニック的な動きも見られました。
一方で、米国の株式市場の変動性を示すVIX(恐怖指数)は21台にとどまり、米国株ETF全体では純流入が優勢でした。週末の仮想通貨連動先物取引では、S&P500が下げ渋る場面もありました。
今回の下落の要因は、(1)米雇用統計の上振れによるFRBのタカ派化懸念、(2)AI・半導体株の過熱感への警戒です。それぞれ単独で見れば、過去にも1ヶ月程度の一進一退を経て株高基調に戻るパターンが見られました。
定性的には「2000年にIT株の過熱懸念が高まった際、FRBがインフレ警戒から利上げを実施し、IT株が暴落した」という展開が意識されやすいものの、定量的には前述の過去パターンが参考になります。
SOXの大幅安後、日本株はどう動くか
1995年以降、SOXが1日で5%以上下落した場面(177回)に注目すると、1ヶ月ほどの一進一退を挟み、SOXが株高基調となる傾向が確認できます。
同様に、1995年以降の米雇用統計が予想を上回り米国株安・長期金利上昇となった場面(37回)でも、1ヶ月程度の一進一退を経てS&P500やTOPIX(東証株価指数)が株高基調を取り戻す傾向が見られました。
SOXと日本株の連動性を見ると、2025年以降は半導体、非鉄、日経平均株価が特に高い連動性を示し、SOX下落時の連動が顕著です。次いで、電気機器、機械、銀行、グロース(成長)、モメンタム(勢い)、高時価総額銘柄もSOXに連動しやすい一方、小売、食品、医薬、電気・ガスや内需・小型株は連動性が低い傾向にあります。
直近の注目イベントとしては、6月10日の米CPI(消費者物価指数)、6月12日の米スペースXのIPO(新規株式公開)、6月16日の日本銀行の金融政策決定会合の結果発表、6月17日のFOMC(米連邦公開市場委員会)政策発表、6月24日の米マイクロン・テクノロジー決算などが挙げられます。
(編集:野村證券投資情報部)
編集元アナリストレポート
Quick Note – 日本株朝メモ:雇用統計上振れをトリガーとする米株安・SOX大幅安時の傾向 – FRBタカ派&半導体過熱懸念vs過去は1か月で安定(2026年6月8日配信)
(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。
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