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2026.06.19 NEW

日経平均株価7万円の短期的な上値余地は? 「到達度」を3つのポイントでチェック 野村證券・池田雄之輔

日経平均株価7万円の短期的な上値余地は? 「到達度」を3つのポイントでチェック 野村證券・池田雄之輔のイメージ

写真/タナカヨシトモ(人物)

日本株の上昇が続いており、日経平均株価は2026年6月18日の終値で7万円の大台を突破しました。この「7万円」という株価は、企業業績や市場の見方と照らし合わせたときに、どの程度の「到達度」といえるのでしょうか。まだ上昇する余地はあるのでしょうか。野村證券市場戦略リサーチ部長の池田雄之輔が3つのポイントについて解説します。

日経平均株価7万円の短期的な上値余地は? 「到達度」を3つのポイントでチェック 野村證券・池田雄之輔のイメージ

ポイント①業績:AI・半導体関連の株価は業績予想の上方修正に見合った、地に足の着いた上昇

まず、業績の観点です。ここでは、特に株価上昇の目立つAI・半導体関連企業の、2026年度の業績上方修正に注目します。AI・半導体関連の経常利益の合計額は、現在12.8兆円となっていますが、これは年初時点の5.9兆円から2.2倍という大きな上方修正になっています。基本観として、AI・半導体関連の株価は非常に強いですが、業績予想の上方修正に見合った、地に足の着いた上昇とみています。

AI・半導体関連銘柄の2026年度経常利益予想

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(注)各月末時点。予想はQUICKコンセンサス(東洋経済予想で補完)。AI・半導体関連銘柄(除くSBG)はイビデン、日本特殊陶業、三井金属、古河電気工業、住友電気工業、フジクラ、ディスコ、SMC、安川電機、KOKUSAI ELECTRIC、TDK、ヒロセ電機、アドバンテスト、キーエンス、ファナック、ローム、京セラ、太陽誘電、村田製作所、SCREENホールディングス、HOYA、東京エレクトロン、キオクシアHD。直近2026年6月の業績予想は2026年6月17日時点。
(出所)QUICK、東洋経済新報社より野村證券市場戦略リサーチ部作成

ポイント②株価:日経平均株価の「ボトムアップ目標株価」は73,000円、上振れ余地はあるか

2つ目は、「ボトムアップ目標株価」です。これは、日経平均株価採用の225銘柄について、個別株のアナリストが設定している銘柄ごとの「目標株価」のコンセンサスを積み上げて計算したものです。このターゲットは、6月17日時点で73,089円です。過去、この目標株価は短期的な日経平均株価の上振れ余地の目安になってきました。日経平均株価の伸びがあまりにも早すぎると、アナリストによる目標株価の上方修正を追い越し、株価が調整するパターンが見られるため、大事な目安になります。そういう意味では、まだ上値余地はある、ということができます。

日経平均株価の「ボトムアップ目標株価」

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(注)日経225構成銘柄を対象に12ヶ月先の目標株価を集計。
(出所)Bloombergより野村證券市場戦略リサーチ部作成

ポイント③投信:「攻め」一辺倒から、攻めと守りのバランスを意識した物色動向になる可能性も

3点目は、日本株投資信託のポートフォリオの観点です。株の運用状況の姿勢が「攻め」なのか「守り」なのかをよく見ておく必要があります。アクティブ運用の日本株投信の日々の評価額のデータを集めると、いわゆる「ベータ値」が計算できます。ベータ値が1より高ければ、相場上昇時により強く上がりやすい銘柄を多く集めた「攻め」のポートフォリオ、ベータ値が1より低ければ、相場下落時に下がりにくい銘柄を多く集めた「守り」のポートフォリオ、ということになります。

(注)ベータ値とは、個別証券(あるいはポートフォリオ)の収益が証券市場全体の動きに対してどの程度敏感に反応して変動するかを示す数値で、現代ポートフォリオ理論でよく用いられる。

日本株アクティブ投信の「攻め度合い」は9合目?

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(注)対象は日本株公募アクティブ投信で残高上位50本。セクター・テーマ特化型のものは除外。過去100営業日のリターン系列とTOPIX(配当込み)のリターン系列をもとにTOPIXに対するベータを算出。ベータは中央値を表示。
(出所)QUICK、JPX総研より野村證券市場戦略リサーチ部作成

現在の日本株アクティブ投信の中央値を見ると、ベータ値は1.09です。かなり「攻め」にシフトしてきているということです。過去、1.10前後が上限になる傾向があります。1.10までは攻めて行って、その後少し守りに入るといった攻守の転換点が1.10前後で来やすいということです。ポートフォリオマネージャーもずっと強気でいることはなく、そろそろバランスの良いものも選びやすくなっていくとすれば、「攻めの相場は9合目」ということもできるかもしれません。日経平均株価7万円超えは、通過点に過ぎないとは見ていますが、そろそろ「攻め」一辺倒ではなく、攻めと守りのバランスを意識するような物色動向になってくるかもしれません。

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野村證券 市場戦略リサーチ部長
池田 雄之輔
1995年野村総合研究所入社、2008年に野村證券転籍。一貫してマクロ経済調査を担当し、為替、株式のチーフストラテジストを歴任、2024年より現職。5年間のロンドン駐在で築いた海外ヘッジファンドとの豊富なネットワークも武器。現在、テレビ東京「Newsモーニングサテライト」に出演中。

※本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を示唆または保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。

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