2026.07.24 NEW
TOPIXを支える日本独自の株高材料 堅調な業績と押し目買い意欲 野村證券ストラテジストが解説
7月はリバーサル優勢
2026年6月22~25日の高値から1~2割下落したSOX(フィラデルフィア半導体株指数)、KOSPI(韓国総合株価指数)、日経平均株価に対し、7月初来で上昇している株価指数はTOPIX(東証株価指数)だけでなく、米国REIT(不動産投資信託)指数など少なくありません。特に、少し前まで不人気だったインドネシア、香港の株価指数が堅調な点は、文字通り「リバーサル」を示しています。ただ、6月までのモメンタム相場が続くと過信し、損失を出した投資家も存在するとみられます。その教訓を踏まえれば、足元のリバーサル傾向についても過剰な深読みは避けるべきでしょう。
(注)2026年7月22日時点。
(出所)ブルームバーグより野村證券市場戦略リサーチ部作成
日本独自の株高材料
7月の日本株指数の騰落率を要因分解すると、韓国株の大幅安や原油高による株安圧力に対し、日本独自要因のプラスが特にTOPIXで目立ちます。業績上方修正、事業法人の買い越し基調、個人投資家の押し目買い意欲の強さなどが背景です。野村證券では、TOPIXはこうした材料に支えられ、高値更新を続けやすいと予想しています。
(注)要因分解は、日本の株価指数の前日比騰落率を被説明変数、KOSPIのS&P500(米国の主要株価指数)先物に対する日次相対リターン、ドル円の日次変化率、日本10年国債利回りの前日差、S&P500の日次リターン(時差を考慮して前日の値)、WTI(米国産標準油種)期近先物の日次リターン(時差を考慮して前日の値)を説明変数として算出し、残差をその他(≒為替・長期金利以外の日本独自要因)としました。推計期間は2026年1月5日~7月22日。
(出所)JPX総研、日本経済新聞社、韓国証券取引所、S&P、ブルームバーグ、NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)より野村證券市場戦略リサーチ部作成
イントラデーの時間軸、特に1分刻みの値動きでみると、AI(人工知能)・半導体のウェイトが高い日経平均株価はKOSPIに連動して乱高下する傾向が顕著です。一方、TOPIXはKOSPIとの連動性がさほど大きくありません。1分刻みではなく、1日、1週、1ヶ月、四半期単位でみると、TOPIXとKOSPIの連動性は一段と薄れます。
(注)2026年7月22日時点。
(出所)Bloombergより野村作成
骨太・成長戦略への市場の反応
上記の日本独自の株高材料に、7月21日に閣議決定された骨太・成長戦略が影響しているかは不透明です。6月にかけて「フィジカルAI」「370兆円」などの内容が断続的に公表されており、特段のサプライズは与えにくかったとも考えられます。 6~7月のQUICK月次調査では、高市早苗政権への評価について「株式市場>外為市場>債券市場」という傾向がみられました。海外投資家は、株価・金利・為替の動向とともに内閣支持率をモニターするケースが多くあります。今のところ内閣支持率は高水準を保っており、こうした局面では海外投資家の買い越しが期待しやすい状況です。ただし、7月中旬以降の世論調査では支持率が50%未満に低下したものも散見されるため、バイアスが小さいとされる日経世論調査(7月27日前後公表)なども注目されやすいでしょう。
(注)内閣支持率はNHK調査。外国人の買い越し額は現先合計で、直近2026年7月は7月10日の週までの数字。
(出所)NHK、東京証券取引所、大阪取引所より野村證券市場戦略リサーチ部作成
(編集:野村證券投資情報部)
編集元アナリストレポート
日本株ウィークリー- 7月はリバーサル優勢だが・・・(2026年7月23日配信)
(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。
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