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野村リサーチ

2026.09.16 NEW

米中間選挙 上下院結果別の4つのシナリオで「株価反応」を予想 野村證券ストラテジストが解説

米中間選挙 上下院結果別の4つのシナリオで「株価反応」を予想 野村證券ストラテジストが解説のイメージ

11月3日に米国の中間選挙が予定されています。選挙結果によって、金融市場はどのような反応をするでしょうか。今回は上下院結果別の4つのシナリオ(①上下院共和党、②上院共和党・下院民主党、③上院民主党・下院共和党、④上下院民主党)に分け、想定される株価の反応を分析します。野村證券ストラテジストが解説します。

米中間選挙の基本シナリオと株価見通し

米中間選挙では、共和党と民主党の議会支配や「ねじれ議会」の組み合わせによって、財政政策やAI・データセンター投資、FRB(米連邦準備理事会)の金融政策に対する市場の見方が変わる可能性があります。

米中間選挙シナリオ毎の株式市場の反応想定
上院 下院 インプリケーション 想定される株価反応 留意点
共和党 共和党 政治面での不透明感後退、規制緩和や予算措置を通じてAI/データセンター投資を後押し 初動株高後も株価上昇基調が続く、AI・半導体株が再評価 共和党トランプ氏寄り勢力の勝ち度合い、民主党リベラル勢力の負け度合い
共和党 民主党 政治面での不透明感が継続、AI/データセンター投資や関連分野の規制緩和に向けた支援と抑制が綱引き 初動株高も上げ幅は限定的、AI・半導体株再評価には時間を要する 共和党内でのトランプ氏寄り勢力、民主党内でのリベラル勢力の影響力がどうなるか
民主党 共和党 政治面での不透明感が継続、AI/データセンター投資や関連分野の規制緩和に向けた支援と抑制が綱引き 初動株安も下げ幅は限定的、7月以降のAIディスラプター企業の再評価機運が継続 共和党内でのトランプ氏寄り勢力、民主党内でのリベラル勢力の影響力がどうなるか
民主党 民主党 政治の不安定性の増大やAI・データセンター投資への抑制が懸念される 株価下落、AI・半導体株への警戒が広がる 民主党リベラル勢力の勝ち度合い、共和党トランプ氏寄り勢力の負け度合い

(出所)野村證券市場戦略リサーチ部作成

基本シナリオでは、共和党が上下両院で過半数を維持すれば、追加財政やAI投資の継続への期待から、初動は株高になるとみています。2027年も株価は堅調に推移し、特にAI・半導体関連には追い風となる見通しです。一方、民主党が上下両院を制する場合、民主党左派によるAI・データセンター投資への規制懸念が強まり、初動は株安になるとみられます。2027年も株価は一進一退となる可能性があります。下院を民主党、上院を共和党が支配するねじれ議会では、政策停滞を織り込み、初動は横ばいとなるものの、AI・半導体関連にはややプラスとみられます。反対に、上院を民主党、下院を共和党が支配する場合、AI規制や政治の不透明感から、初動は同じく横ばいでも、AI・半導体関連にはややマイナスとみられます。

過去は選挙後に株高傾向、相場の焦点は景気・企業業績へ

もっとも、過去の中間選挙では、選挙前に株価が軟調となった後、選挙後は議会構成にかかわらず上昇する傾向が確認されています。

1950年の中間選挙以降のS&P500とナスダック総合指数の傾向

米中間選挙 上下院結果別の4つのシナリオで「株価反応」を予想 野村證券ストラテジストが解説のイメージ

(注)ナスダック指数の算出は1971年2月以降のため1974年以降の中間選挙が対象。
(出所)S&P、ナスダック、Bloombergより野村證券市場戦略リサーチ部作成

今回も、選挙結果そのものより、米国経済の成長力や企業業績の拡大が市場を支える可能性があります。政府閉鎖局面でも経済や企業業績が拡大してきた米国のダイナミズムを踏まえると、選挙前後に短期的な変動はあっても、株式市場全体への影響は限定的となる可能性があります。実際、ベッティングサイトにおける共和党の上院勝利確率やトランプ大統領の支持率と、米国株式市場との連動性は低くなっています。

ただし、今回は民主党が大勝し、ねじれ議会が深刻化した場合、財政をはじめとする政策執行の停滞やAI投資の減速、FRBの一時的なタカ派化などがリスクとなります。可能性は極めて低いものの、民主党が上院で60議席を超え、弾劾手続きが現実味を帯びれば、政治不安から株安が進む可能性もあります。ただ、過去には弾劾を巡って株価が下落した後、反発した例もあります。最終的には、政治イベントよりも景気や企業業績の動向が株価を左右すると考えられます。

メインシナリオでは、S&P500種株価指数が2026年末に8,000、2027年末に8,500、2028年末に9,000と、徐々に高値を更新すると予想しています。目先は、米10年債利回りの4.5%超への上昇や実質金利の2.5%への接近、AI投資の資金調達・採算性、中間選挙が上値を抑える可能性があるとみています。一方、AI・半導体需要の拡大や企業業績の改善が、EPS(1株当たり利益)の拡大を通じて株価を支えると予想しています。投資戦略では、半導体と銀行を軸に、クオリティ、等ウェイト、素材・鉄鋼、資源インフラを組み合わせる分散型のバーベル投資が有効と考えています。

(編集:野村證券投資情報部)

編集元アナリストレポート

Anchor Report: 国際金融為替インサイト – 米国中間選挙のシナリオと各市場の見通し(2026年9月16日配信)

(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。

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