2026.09.18 NEW
日米同時利上げ時の日本株 過去の傾向は? 野村證券ストラテジストが解説
日米同時利上げは7回目
日本銀行は2026年9月17~18日に開催した金融政策決定会合で、0.25%の利上げを決定しました。日米での同時利上げは、確認可能な1972年以降では7回目となります(重複除く)。
日米同時利上げ後のTOPIX(東証株価指数)は、3ヶ月ほど一進一退となり、半年~1年後には上昇するケースが多くみられました。
(注)1972年以降の週次データで検証。日米の政策金利引き上げが同じ週または前後する週で実施されたケースを抽出。2022年12月と2023年7月は日銀政策金利引き上げではないが、YCCの10年国債利回りレンジを引き上げているため、類似事例として含んでいる(前後してFRBは利上げを実施)。
(出所)FRB、日本銀行、S&P、JPX総研、Bloombergより野村證券市場戦略リサーチ部作成
単独利上げを含め、日銀の利上げ時には日本株が軟調となる傾向があります。一方、TOPIXは利上げ当日の初動と翌営業日以降で値動きが反対になるリバーサル傾向もみられます。2024年8月の「植田ショック」でも、初動では株高で反応したものの、その後は相次ぐ米経済指標の下振れを受け、「間の悪い利上げ」が意識されました。
日米同時利上げ時の日本株のセクター・スタイル指数を振り返ると、直後の5週間とその後(5週後~15週後)で騰落率の方向が反対になるリバーサル傾向がみられました。
銀行株は日米同時利上げ時に、初動では上昇し、その後は下落するパターンを示してきました。一方、足元の銀行株には、今後2年間で4~5回分の利上げ(ターミナルレート2~2.25%)が織り込まれていると試算されます。このため、初動から上値が重くなる可能性もあります。
(注)インプライド政策金利はBloomberg算出。
(出所)JPX総研、MSCI、Bloombergより野村證券市場戦略リサーチ部作成
AI開発減速観測・懸念
アンソロピックのCEO(最高経営責任者)によるAI開発の減速発言を受け、AI・半導体株は下落しました。一方、先行企業には競争優位を守る動機があるとの指摘もあります。経済安全保障や覇権争いも絡むため、投資の減速は容易ではないとみられます。
セキュリティー面などの安全性向上は、成長の持続性を高める材料となります。核・原子力やバイオ分野は、さまざまな規制が設けられる中でも成長しました。ただ、厳格な規制の導入時には、関連企業の株価が1年近く低迷した例もあります。なお、米国のAI・半導体株の来期予想PER(株価収益率)は、すでに市場平均を下回っています。今後はEPS(1株当たり利益)の拡大が、中長期的に株価を支える要因となりやすいでしょう。
(編集:野村證券投資情報部)
編集元アナリストレポート
日本株ウィークリー(2026年9月17日) – 日米同時利上げは7回目、ジンクス的には・・・(2026年9月17日配信)
(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。
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