2026.11.06 NEW
日経平均株価一時4,000円超下落 目先の下値メドと今後の展開は 野村證券ストラテジストが解説
11月3日(米国時間)に行われた米国中間選挙で民主党が大勝した影響を受け、株式市場は不安定な状態となっています。6日の日経平均株価は一時4,000円超の下落幅となりました。日経平均株価の下値のめどと、今後の展開について野村證券ストラテジストが解説します。
米国株急落が日本株に波及、日経平均株価の下値メドは55,000円
2026年11月5日の米国株は半導体・AI関連株主導で全面安となりました。民主党が勝利した米中間選挙を受け、AI・データセンター規制への懸念が高まっていたところに、主要企業のAI利用抑制報道が重なり、懸念が市場全体に波及しました。
相対的に底堅かったディフェンシブ業種も下落し、「株式内ローテーション取引」の枠組みが崩れ、米国株全体からの資金流出を連想させる展開となりました。VIX(恐怖指数)は一時28を超え、米株価指数に連動するETF(上場投資信託)の売買が急増した一方、米国時間の欧州株先物の下落幅は限定的でした。
11月6日の日経平均株価は一時57,000円を割り込みました。TOPIX(東証株価指数)は一時3,700を割り込みました。目先のレンジ下限はTOPIX3,500、日経平均株価は55,000円とみています。その後は堅調な業績と自社株買いが下支えするとみています。
業績拡大が日本株を下支え、相場安定に向けた注目材料
TOPIXの中長期的な動きは、EPS(1株当たり利益)でおおむね説明できます。
(注)TOPIXを12カ月先予想PERとEPSに分解して、PER主導で株価が上昇した局面を「流動性相場」、EPS主導で株価が上昇した局面を「業績相場」、PER主導で株価が下落した局面を「逆流動性相場」、EPS主導で株価が下落した局面を「逆業績相場」と4局面に分類。12カ月先予想PERとEPSはBloombergコンセンサス。2026年11月以降は野村のトップダウン予想を基にした各月時点のTOPIX 12カ月先予想EPS。
(出所)JPX総研、内閣府、Bloombergより野村證券市場戦略リサーチ部作成
名目GDP(国内総生産)が拡大するインフレ環境で、コーポレートガバナンス改革などに伴う収益性改善圧力が働く局面では、持続的なEPS拡大を想定しやすくなります。コーポレートガバナンス改革に伴い、過剰な現預金や資本を抱える企業への株主還元圧力も持続しやすくなります。その結果として生じる株数の減少も、EPSの押し上げ要因になるとみています。
TOPIXが3,800の場合、12カ月先予想PER(株価収益率)は14.3倍と、2010年以降の中央値である15.0倍を下回る割安圏に入ります。業績拡大期待が維持される限り、押し目買いが期待できます。一方、日銀のETF売却加速が悪いタイミングで決定されたこともあり、日経平均株価は下振れ圧力に弱いとみています。
目先の相場安定につながる材料は、(1)AI・データセンター規制への懸念払拭(11月12~14日に米民主党会合)、(2)AI関連企業の資金循環と採算への懸念払拭(11月17日にエヌビディア決算)、(3)イラン情勢の安定化などです。12月の日米欧の利上げ確率が7~8割前後となっているなか、利上げ見送りを含む中央銀行の情報発信も、株価の下支え材料となり得ます。
(編集:野村證券投資情報部)
編集元アナリストレポート
Quick Note - 日本株朝メモ:中間選後Day2に米国株急落 - 「株式内ローテーション取引」枠組みが崩れないかを懸念(2026年11月6日配信)
日本株投資戦略(10月号) - 中間選挙後の株高ジンクスvs「今回は違う」の攻防(2026年10月23日配信)
(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。
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