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野村リサーチ

2026.10.22 NEW

中間決算前の注目点 「AIかそれ以外」は次の局面へ、AIユーザー企業で業績上振れ組が増加 野村證券ストラテジストが解説

中間決算前の注目点 「AIかそれ以外」は次の局面へ、AIユーザー企業で業績上振れ組が増加 野村證券ストラテジストが解説のイメージ

2Q決算は小売を除くと増収増益、3月本決算企業も堅調と想定

2026年10月20日までに、2・3月本決算企業210社が2026年度2Q(第2四半期)決算を公表しました。全産業の集計では、上期は前年同期比9%の増収、8%の経常増益でしたが、2Qは同11%の増収、5%の経常減益となりました。熊本地震や悪天候が大手スーパーの減益要因となったためです。小売業を除くと、2Qは同8%の増収、3%の経常増益でした。機械は同37%、電気機器は同17%の経常増益となりました。通期会社予想は25社が上方修正し、21社が下方修正しました。小売業では上方修正が6社、下方修正が15社と下方修正が多い一方、小売業を除くと上方修正が19社に対し、下方修正は6社にとどまります。今後発表される3月本決算企業の決算も、製造業・企業間取引や金融を中心に堅調と想定しています。

企業間取引(BtoB):AIユーザーで業績上振れ組(増収&生産性向上)が増加

ベイカレント(6532)やSHIFT(3697)など、AIビジネスで売上高を伸ばすだけでなく、生産性も向上させている情報サービス業の企業が増えています。オプロ(228A)やnote(5243)は、AIによる自社の業務効率向上を強調しました。一方、情報サービス業の中小型銘柄には、AIへの対応に出遅れるなど、「AIによる脅威」に直面するケースもあります(Gunosy(6047)、グロースエクスパートナーズ(244A)など)。データセンター・半導体ビジネス、ロボット(安川電機(6506))、船舶レーダー(古野電気(6814))などの決算も堅調でした。気象情報で売上高を伸ばすウェザーニューズ(4825)などの例も見られます。

消費者向け(BtoC):小売業は下方修正が多いが新消費形態も台頭

スーパーや飲食店などでは、震災や悪天候の影響に加え、コスト上昇分の価格転嫁が客足の減少を招く悪循環が見られます。トレジャー・ファクトリー(3093)やバリュエンスホールディングス(9270)などのリユース事業の堅調さは、節約志向の表れともみられます。 一方、新たな消費形態の台頭も見られます。オフィス向け野菜(KOMPEITO(618A))、リカバリーウェア(TENTIAL(325A))、高価格の圧力IH(電磁誘導加熱)炊飯ジャー(象印マホービン(7965))、メンズビューティ(リップス(373A))、30分フィットネス(カーブスホールディングス(7085))、AIを活用した英語学習(Globee(5575))などです。良品計画(7453)やファーストリテイリング(9983)などの大手専門店は、海外を中心に堅調な決算でした。主要百貨店や靴下小売のタビオ(2668)の決算では、中国からの訪日客の減少を、その他の地域からの訪日客で補う構図が確認できました。 金利上昇の影響で、都心の高額分譲マンションの苦戦も報告されています(スター・マイカ・ホールディングス(2975)、property technologies(5527))。一方、値ごろ感のある戸建て分譲は堅調で、単価も上昇しています(タマホーム(1419))。

株価反応

決算に対する株価反応には、経常利益実績の上振れ・下振れや会社予想の上方・下方修正など、決算内容の強弱が表れています。特に、通期の会社予想経常利益を上方修正した場合は4%前後のアウトパフォーム、下方修正した場合は3%前後のアンダーパフォームが見られます。

季節性的にも中間決算時にM&Aの発表が増加しやすい

自社株買いの発表増加に加え、9月末以降の発表で見られる、アパレル、学習塾、住宅、地銀など内需業種のM&A(合併・買収)増加の機運にも注目できます。

自社株買い枠設定、日本の上場企業が対象のM&A発表額、外国人フロー、投信フロー等の推移(2024年年初以降)

中間決算前の注目点 「AIかそれ以外」は次の局面へ、AIユーザー企業で業績上振れ組が増加 野村證券ストラテジストが解説のイメージ

(注)2026年10月20日時点(外国人フローは現先合計で2026年10月9日時点)。アクティビストによる日本株取得金額はBloombergの分類に沿って機械的に集計。
(出所)東京証券取引所、大阪取引所、Bloomberg、QUICK、NRIより野村證券市場戦略リサーチ部作成

決算の時期には、上場企業を対象とするTOB(株式公開買い付け)やM&Aの発表が増えやすい傾向もあります。

各年1-12月の日本の上場企業に対するTOBおよびM&Aの発表金額・件数

中間決算前の注目点 「AIかそれ以外」は次の局面へ、AIユーザー企業で業績上振れ組が増加 野村證券ストラテジストが解説のイメージ

(注)発表ベース。日本の全上場企業に対するTOBとM&A(経営統合等)が対象。2026年10月20日時点。
(出所)Bloombergより野村證券市場戦略リサーチ部作成

(編集:野村證券投資情報部)

編集元アナリストレポート

日本株メモ:中間決算前の注目点(3)2月本決算企業からの示唆 - BtoCは下方修正多いが新消費形態も台頭、BtoB堅調(2026年10月21日配信)

(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。

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