2026.10.21 NEW
日本株にまつわる11月の注目イベント TOPIX新指数移行や米国中間選挙 野村證券ストラテジストが解説
中間選挙後の株高は再現するか
足元の日米株式相場は、中間選挙前に軟調となる過去のパターンに沿っているようにも映ります。今後は、中間選挙後の株高というジンクスが再現するかが焦点となります。金利上昇圧力やAIを巡る期待と懸念の交錯などから、「選挙後の株高ジンクスは2026年には当てはまらない」「今回は違う」との声も出やすい状況です。ただし、野村證券では、直近のバリュエーション(投資尺度)や市場心理を踏まえ、ハイテク企業の決算、日米のMPM(金融政策決定会合)、米中間選挙で大きな下振れ材料が出なければ、株価指数はいったん持ち直すと想定しています。
米国での注目イベント
11月3日の米中間選挙の開票速報が出始めるのは日本時間の11月4日ですが、世論調査では与党・共和党の劣勢を示すものが多くなっています。トランプ米大統領は11月16日〜18日のASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議と11月18日〜19日のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議に出席する予定ですが、選挙結果は外交にも影響する可能性があります。中国の対米レアアース輸出規制の延期期限も11月10日に当たります。FRB(米連邦準備理事会)は、10月27日〜28日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げを巡り意見が割れる可能性があります。11月上旬には金融システムレポート、11月18日にはFOMC議事要旨が公表されます。
米企業の決算発表は、10月21日にメタ・プラットフォームズ、10月28日にマイクロソフトとアルファベット、10月29日にアマゾン・ドットコム、11月2日にアップル、11月3日にアドバンスト・マイクロ・デバイセズ、11月上旬にコアウィーブ、11月中旬以降にエヌビディアが予定しています。11月中には米中「AI対話」、11月30日〜12月4日にはAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)の会議が開かれます。12月1日にはWSTS(世界半導体市場統計)の半導体市場予測も公表されます。11月4日には米財務省が国債発行計画を発表します。11月15日は米機関投資家の大量保有報告の期限に当たり、保有ポジションに沿った発言が増えやすくなります。11月後半以降にアンソロピックがIPO(新規株式公開)を予定しているとも報じられており、需給への影響も意識されそうです。
国内では消費減税国会、支持率低下は高市政権の政策推進力にも影響
国内では10月20日以降、消費税減税法案の国会審議が予定されており、財源や飲食店向け支援、2029年度以降の給付などの具体化が進む見通しです。
農相辞任に伴う高市早苗内閣の支持率低下が今後一服するかどうかも、内外の投資家の注目点となりそうです。自民党税制調査会では11月以降、2027年度税制改正に向けた議論が具体化します。高市首相は11月16日〜18日のASEAN首脳会議と11月18日〜19日のAPEC首脳会議に出席する予定です。深センでの日中首脳会談も模索中と報じられていますが、政権支持率や日米同盟の強固さは、日本の外交力・交渉力にも影響する可能性があります。12月の防衛3文書(国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画)の改定に向けた最終調整も進むとみられます。
日銀は10月29日〜30日の金融政策決定会合で金利を据え置くとみられます。一方、12月にも見込まれる追加利上げに向け、市場との対話が進む可能性があります。具体的には、10月23日の金融システムレポート、11月6日の植田和男総裁講演(IMF〈国際通貨基金〉企画)、11月10日公表の「主な意見」(10月29日〜10月30日開催分)、11月から12月初めにかけての植田総裁の国会答弁や名古屋での講演などが機会となります。11月末には9月末時点の日銀の財務諸表が公表され、巨額の債券含み損とETF(上場投資信託)の含み益が注目されそうです。
日本企業の中間決算
日本企業の決算発表は、10月23日にファナック(6954)、10月28日にアドバンテスト(6857)、10月30日に東京エレクトロン(8035)、村田製作所(6981)、キオクシアホールディングス(285A)、11月5日にトヨタ自動車(7203)、ソニーグループ(6758)、11月10日にソフトバンクグループ(9984)、フジクラ(5803)、11月11日にリクルートホールディングス(6098)が予定しています。11月13日にはメガバンク3行の決算が出そろいます。また、京セラ(6971)やヤクルト本社(2267)が事業戦略説明会を開きます。
サイゼリヤ値上げ、ソニー高級ウォークマンなどインフレの話題が多い
11月1日から免税制度が購入時免税(店舗で受け取り)からリファンド方式(空港で還付金を受け取り)に変わり、導入当初は訪日観光消費への悪影響が警戒されています。10月29日にはサイゼリヤ(7581)がメニュー全般を平均6%値上げするほか、11月1日〜2日にかけても飲食料品やベビーフードの値上げが相次ぎます。11月3日には東宝(9602)が映画「ゴジラ―0.0」の公開に合わせてゴジラフェスを開きます。11月27日にはソニーグループが携帯音楽プレーヤー「ウォークマン」の新型モデルを発売します。価格は約30万〜93万円です。
TOPIX新指数移行と浮動株調整の影響
10月末からのTOPIX(東証株価指数)の新指数移行に伴い、10月30日には浮動株調整と合わせ、買いと売りの総額で10兆円前後の影響が見込まれます。11月30日にはキオクシアホールディングスの浮動株調整の反映(15%→32.5%→50%)で第2段階への移行が行われ、買いと売りの総額で2兆円前後の影響が見込まれます。
(編集:野村證券投資情報部)
編集元アナリストレポート
日本株メモ:11月のイベントカレンダー – 中間選挙後の株高ジンクスvs「今回は違う」の攻防(2026年10月20日配信)
(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。
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